出版社内容情報
稀代の現役音楽プロデューサーがショービジネスの内実、ドラマ主題歌制作に潜む闇を書き尽くす。業界内外で大絶賛の書き下ろし長篇。
内容説明
音楽プロデューサーの悟は、テレビドラマの主題歌制作に苦戦していた。この楽曲がヒットすれば、低迷中のシンガー・義人は大復活を遂げる。悟もすべてを賭けていた。しかしドラマプロデューサーの多田羅は業界の常識を覆す提案を口にする。そんな折、日本は未曾有の危機に襲われる。社会的喪失の中、三人の運命の行方は―。
著者等紹介
松尾潔[マツオキヨシ]
1968(昭和43)年、福岡市生れ。早稲田大学卒業。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。SPEED、MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。その後、プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、東方神起、三代目J SOUL BROTHERS、JUJU等を成功に導く。これまで提供した楽曲の累計セールス枚数は3000万枚を超す。日本レコード大賞「大賞」(EXILE「Ti Amo」)など受賞歴多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kawa
33
J・ポップ業界が舞台の物語。トレンド?な横文字、爺いにはちんぷんかんぷんながら、単なる内幕ものとは異なる小説に仕上っている。一応、私もコリ-ヌ・ベイリ-・レイからテンプテ-ションズ辺りはカバ-しているR&Bファン。そんな上質なポップ・ミュ-ジックを聴き終えた気分で読了。2021/05/16
タルシル📖ヨムノスキー
21
テレビドラマの主題歌制作をめぐる音楽・テレビ業界が舞台の物語。2011年の話なので映像・音楽配信サービスやYouTubeやニコ動でのボカロPや歌い手が脚光を浴びる昨今とは多少状況が変わってきているのかもしれないが、今のところはまだかろうじてなんとかテレビが時代を牽引しているといった感じだろうか。バンドブームに始まった90年代の音楽シーンは織田哲郎、小室哲哉、つんくなどのプロデューサーが活躍。ドラマもその主題歌もバンバン当たるという黄金期。今でも「90年代ドラマ主題歌」なんてプレイリストを探しちゃうもんね。2022/03/26
くるみみ
16
読者ターゲットは歌い手とパフォーマーで組んでるチーム好きな人か!と第3部まで真面目に読んで気が付いた。昨日J-waveで朝から夕方まで冨田ラボエディションで心地よく過ごした私には必要ない世界だった。俯瞰目線で表現豊かな言葉で音楽業界の人間関係(恋愛)などが綴られてるのかと勝手に期待してた私が悪かった。あくまでも10年前のブランド好きなギョーカイ音楽プロデューサーのお話。これ書き下ろし小説なのね……へぇ……。2021/04/30
せーちゃん
7
松尾潔さんの自伝的な話なのかな。主人公を謙虚でいい人そうに書いてるけれど、どうも好きになれない感じ(笑)2022/07/27
ぼん
1
最後の大団円はちょっと気恥ずかしかったですが、音楽業界のリアルな描写を楽しめました2022/07/02