内容説明
復讐に燃える若武者と、彼に取り憑いた超絶美形の「鬼」。立ちはだかるは、人外の妖。仇を求めて流離う、奇妙な二人の道行きや、いかに。
著者等紹介
大塚已愛[オオツカイチカ]
2018年、『鬼憑き十兵衛』(「勿怪の憑」改題)で「日本ファンタジーノベル大賞2018」を受賞、また同時期に「第4回角川文庫キャラクター小説大賞」を受賞、W受賞でのデビューとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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モルク
95
和物時代ファンタジー。剣の師であり父でもある松山主水の仇討ちに燃える若武者十兵衛と彼にとりついた超美形の鬼大悲。十兵衛の真の仇「御方様」とは…。十兵衛と大悲に立ちはだかるのは妖、土蜘蛛等人外の連中。歴史上の人物も登場し、人魚セイレーンと豪華な顔ぶれ。後半に進むほどファンタジー色が強くなる。キャラクターも魅力的であるし、構成もおもしろい。2021/01/29
nana
93
すみません、表紙からするとイマイチというか軽ーいお話なのかと思ったが、なかなか面白かった。十兵衛と鬼のキャラクターも間柄もいいし、ストーリーもしっかりしていた。もののけなど出てきてファンタジー要素もあるけど、楽しくあっという間に読めた。この2人が出てくる続編がみたい。題は原題の方が良かったような気がする。2019/07/01
buchipanda3
65
著者デビュー作。表紙でなかなかの面構えを見せる少年侍・十兵衛、彼の仇討ちを描いた伝奇ファンタジー・ロマン。迫力ある斬撃アクションが見どころの一つ。息もつかせぬ連続描写、長刀による一刀両断、熾烈な戦いが目に浮かぶようだった。キャラも個性的。飄々と十兵衛に憑りつく鬼・大悲。彼の食事がまたスゴい。敵も初めは普通の侍たちだったのにどんどんエスカレート、何じゃこいつは~ってのが続々と。そして謎の異国の美少女の出現、妖艶な美女の暗躍、親父さんが襲撃された理由、と飽きさせない展開で伝奇ものの楽しさを堪能した。2019/04/03
ポチ
55
鬼やら化蜘蛛やら登場人物が面白い。どことなく山田風太郎っぽい感じがして結構好みです。続きは無いと思うけど読みたいなぁ。2022/01/24
kou
43
復讐に燃える若武者と彼に取り憑いた超絶美形の「鬼」、立ちはだかるは、人外の妖・・・こんなに想像が膨らむ前口上があるでしょうか(笑)。そして、期待以上の面白さ!躍動感のある戦闘、十兵衛と大悲に掛け合い、暗躍する妖と切支丹・・・読むのが止められなかった。是非、続編が出るのを期待したい。2019/07/02