出版社内容情報
「俺は祭りの仕掛け人だ。英雄だ!」木部美智子、「無敵の人」と対決す。Xの中傷投稿、夜陰に乗じた通り魔、七年前の女子大学生殴打――記者・木部美智子は一見無関係な数々の犯行が、ある中学の同窓生達を標的としていることに気づく。やがてその中学でいじめられていた男を犯人だと確信するが、いじめに関与していない者を狙う動機の不可解さが美智子を悩ませ……。圧巻の人気シリーズ最新作!
【目次】
内容説明
あの男は、宙に浮かんでいる―。アルバイト先をストーカー騒ぎの末に辞めた井守拓実は、逆恨みを募らせ黒歴史の原点である中学時代の同窓生達に対し復讐を開始する。Xの中傷投稿、夜陰に乗じた連続暴行事件…。ライターの木部美智子は一見無関係な犯行の間に共通項を見出し、警察に先んじて井守へとたどり着く。しかし、動機の不可解さと証拠の脆弱さが美智子の前に立ちはだかり―。自意識肥大モンスターの内面を圧倒的筆力で描き出す、サイコ・サスペンスの最高到達点!
著者等紹介
望月諒子[モチヅキリョウコ]
1959年愛媛県生まれ。銀行勤務を経て、学習塾を経営。2001年、『神の手』を電子出版で刊行しデビュー。2011年、美術ミステリー『大絵画展』で第14回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
132
木部美智子シリーズの最新刊。いつになく読み易い(当方比)のは事件を身近に感じるからだろうか。話が嚙み合わない、分かり合えない男・井守拓実の気味悪さよ。逆恨み・黒歴史・・全てが帰結した時ですら気持ちは酌めない。揶揄いや虐めはされた方は忘れない。自分の人生において主人公は自分だが、自ら万能や勇者を誇るのは虚しい。まして捻じ曲げて他者を陥れ、踊りだすほどのそれは狂気と呼ぶのではないだろうか?どうしても理解出来ない人間心理を貪る様に読んだが、気持ち悪さは最後まで拭えなかった。2026/02/17
ゆみねこ
77
フリーライター木部美智子シリーズ第3弾。とにかく犯人の井守拓実が気持ち悪い。どの職場でも長続きせず周りの人間に自分の優秀さが理解されてないと思い込み、最後のバイト先ではストーカー行為を働き職を失う。トー横での少女暴行事件、SNSの中傷行為、連続暴行事件、一見無関係な犯行に共通点を見つけ警察より早く犯人にたどり着く美智子。証拠の脆弱さという壁をどう乗り越えるか?面白くて一気読み!木部美智子、次はどんな事件と対峙するのか?楽しみに待ちたい。2026/04/04
NAO
55
井守拓実は、過去を無かったものにして別の存在になろうとしていたのだろう。拓実をいじめていた者たちではなく、いじめられていた拓実を遠巻きして眺め拓実との接触などあり得ないという態度をとっていた裕福で賢い者たちの立ち位置に自分も立ちたかったのだろう。拓実の偉そうな上から目線な態度は、彼らへの強い憧れから自分も彼らのような位置にいるかのように錯覚してのものだったのか。阿部さゆきに拒否されたのだから攻撃の矛先は阿部さゆきに向きそうなものなのに、井守拓実が攻撃したのは憧れていた相手。そこに、彼の闇の深さがある。2026/06/19
海の仙人
45
自分が誰の意識にも上ることがない、社会から取り残された存在であることを認めることに人知れず恐怖を覚え、自分の黒歴史を知る虐めに加わっていなかった同級生に襲いかかり、人を傷つけ自己肯定感を保っていく。なんとも不可解な男の狂気に引き込まれてしまいました。やはりこのシリーズ過去の作品も読んでみよう。2026/06/26
nyanco
36
井守拓実目線で物語が進行、何とも彼の考え方が気持ち悪い。自分は正しい、それが認められないのがおかしい。中学時代にいじめにあっていた彼はヒエラルキーのてっぺんにいた3人の男女に執着し、事件を起こす。学校の事務局の女性へのつきまとい行為といい、彼のニュートラルの間違い方、嚙み合わない思考や行動にゾワゾワしていしまう。いじめられる方が悪いという声を聴き、それは違うだろうと思っていたのですが、このあまりにも酷い歪みにちょっとそう感じてしまったりもした。木部美智子が警察より早くたどり着いた犯人との対決シーンはお見事2026/03/07




