自衛隊失格―私が「特殊部隊」を去った理由(わけ)

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103519911
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

遺髪を預け入隊した「軍隊」は、戦わないことが大前提の摩訶不思議な世界だった。勤続20年、捨て身の自伝が明かす国防の現場とは。戦わない「軍隊」は何を目指す? 勤続20年、捨て身の自伝で国防の現場を明かす! 魂の抜け殻だった防衛大生、平時にしか通用しないリーダーを育てる幹部候補生学校、007から戦術を学べという司令官。そして創設から携わって8年、未完のまま去らねばならなかった自衛隊初の特殊部隊――。イージス艦「みょうこう」航海長として北朝鮮の拉致工作船と対峙した著者が、摩訶不思議な組織のすべてを語り尽くす。

伊藤 祐靖[イトウ スケヤス]
著・文・その他

内容説明

不良気取りか「お口半開き」かミリオタしかいない二等海士時代、平時にしか通用しないリーダーを育てる幹部候補生学校を経て、魂の抜け殻の防衛大生を教え、世界を股に掛ける軍艦乗りに。イージス艦「みょうこう」航海長として北朝鮮の工作船と対峙したことで、立場は一変し、自衛隊初の特殊部隊創設へ―。しかし、司令官は「『007』から戦術を学べ」という相変わらずの「お花畑」…。それでも、「特殊部隊」では本気だった。これが自衛隊員のリアルか!?勤続20年、捨て身の自伝で「非戦」の「軍隊」の現場を明かす。

目次

第1部 軍国ばばあと不良少年(高校で人生が一八〇度変わった;生きていくには金が要る ほか)
第2部 幹部になるまでの「学び」(変なことだらけの自衛隊;取り返しのつかない過ち ほか)
第3部 防衛大学校の亡霊たち(こんな自分が指導教官に?;防大で三つの顔 ほか)
第4部 未完の特殊部隊(航海長として着任す;緊急出港の下令 ほか)

著者等紹介

伊藤祐靖[イトウスケヤス]
1964年、東京都に生まれ、茨城県で育つ。日本体育大学から海上自衛隊へ入隊。防衛大学校指導教官、護衛艦「たちかぜ」砲術長を経て、「みょうこう」航海長在任中の1999年に能登半島沖不審船事案に遭遇した。これをきっかけに全自衛隊初の特殊部隊である海上自衛隊「特別警備隊」の創設に携わった。2007年、2等海佐の42歳のときに退官。のちにフィリピンのミンダナオ島で自らの技術を磨き直し、現在は各国の警察、軍隊への指導で世界を巡る。国内では、警備会社等のアドバイザーを務めるかたわら私塾を開き、現役自衛官らに自らの知識、美術、経験を伝えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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サトシ@朝練ファイト

29
能登半島沖の件、創設時の件等とても興味深いです。当事者ならではか。2018/08/04

aloha0307

21
なんと刺激的&意味深長な書名... 私事ですが我が父は自衛隊・防衛庁元幹部 自宅ではオープンリールのデッキから軍歌がBGM 成年までは大きな影響を受けました。父は私に跡を継いで欲しかったのですが(180度異なる業種に)... 本書から伊藤さんの本気(マジ)がびんびん伝わってきます。「任務のためには全てをあきらめる。自己保身、道徳心、遵法精神も...」ものすごい下腹丹田からの 気⚡⚡ です。いっぽう、官僚制服組&防大生の記述を読むに落胆すること累々と...2018/09/17

宇宙猫

20
★★★ 思い込みで進路を決めていくが、強運と努力で思い通りにしてしまう著者。自衛隊は矛盾を孕んだ問題の多い組織だし”能登半島沖不審船事案”にはショックを受けたけど、著者の思い込みの激しさと自分が正義という考え方も自己中心すぎる。こういう人は組織に属することに向いてないんだろう。かつては、優秀だけどルールに従えない人はどこの会社にもいて使えるから大目に見られていた。自衛隊も問題の多い組織だから例外扱いしてもらえたけど、正常化した結果それが難しくなって居場所がなくなったのかもしれない。2023/02/04

りんだりん

13
「邦人奪還」の作者が、なぜ自衛隊に入ろうとしたのか、なぜ大卒ながら一兵卒から始めたのか、入隊して何を考えたのか、なぜ特殊部隊を作ることになったのか、なぜその創設を担当する組織への異動を熱望したのか、なぜせっかく作った部隊から去るのみならず自衛隊からも去ってしまったのか。そこには、今の日本人が失いかけている、いや、持っていても表に出せない、ほとばしるような感情が詰まっている。 会社の施策で体験入隊したり、江田島の幹部候補生学校で幹部の方々と意見交換させていただいた事を思い出しながら読ませていただいた。★32021/05/31

GASHOW

10
自衛隊を除隊した作者の半生だった。ストイックに鍛錬して、自衛官を貫き通した作者は僧侶のようだった。謙虚に自分を失格と認めているが、伝えたいのは逆で、ベストを尽くさ無い人が出世して残ることの無念さを世に伝えたいのだと感じた。官僚組織は、そうなんですよね。作者は、全然失格じゃあないと思う。2019/02/13

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