出版社内容情報
地下アイドル男子に開かれていく心。アイドルになりたい欲望、アイドルを追いかける熱情って何? R-18文学賞受賞、初の短篇集。地下アイドル男子に、開かれていく心。気がつくと、イタい自分を忘れてた……。アイドルになりたい欲望って? アイドルを追いかける熱情って何なの? アイドルだって好きにしていいでしょ? 買いかぶることもないし、自虐になるのもいやだし、自由に暮らしていいよね……仕事じゃないから、ドルオタは! 日常にアイドルがある喜び。明日は誰を好きになろうかな――R-18文学賞読者賞受賞作を収録、POPで明るい初めての作品集。
小林 早代子[コバヤシ サヨコ]
著・文・その他
内容説明
第14回R‐18文学賞受賞作を収録。明るくPOPな初めての作品集。
著者等紹介
小林早代子[コバヤシサヨコ]
1992年埼玉県生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業。2015年「くたばれ地下アイドル」で第14回女による女のためのR‐18文学賞読者賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あも
102
アイドル文化に全く惹かれることなく生きてきたので、ある種未知の世界を覗くような面白さがあった。地下アイドル男子と同級生のサブカル女子。トップアイドルになったユニット、憧れの友達がジャニオタになって寂しがる女、そしてアイドル文化を体現するドルヲタ。アイドル界隈を様々な角度から描くことで、アイドル=偶像の実像を露にしようと試みた短編集かもしれない。アイドルもドルヲタも、それぞれの置かれた場所でもがいてあがいて生きている。コミカルでキャッチーな標題と語り口ながら、舌に残る苦さは流石のR-18文学賞。面白かった。2019/06/25
おかだ
54
面白かったなぁ。アイドル本人、同級生、元アイドルの子供、なりきり、ガチオタvsゆるオタ…アイドルにまつわる短編集。アイドルは、映画や小説とは違って、一瞬でキラキラ元気をチャージしてくれる即効性の高いコンテンツ。凄く納得。心の弱ってる部分に貼る絆創膏みたい、アイドルって。私の好きなあの娘もあの子も、色んな思いを抱えて戦っているのかな。『寄る辺なくはない~』は共感ばっかりだった。このゆるオタ、まさに私だ。POPで辛辣で小気味良い、大好きな文体。この作家さんの今後が楽しみだし、違うテーマの作品も読んでみたい。2018/07/10
fwhd8325
53
新作の評判がいいようなので読んでみました。私には少し無理があったようです。なかなかこの世界に入り込めなく苦戦しました。外郭だけをなぞったような読書になってしまいました。2024/07/08
萩
49
5作収録。『くたばれ地下アイドル』面白い。これが1番好き。たいして接点のなかった同級生の男子は実は地下アイドルだった。妙にドキドキして心がざわつく。『犬は吠えるがアイドルは続く』結構面白い。女性アイドルユニットの話。『君の好きな顔』結構面白い。親友が急に男性アイドルにハマってしまった。『アイドルの子どもたち』問題作。多目的トイレでセックスしている時点でアウト。『寄る辺なくはない私たちの日常にアイドルがあるということ』結構面白い。「推し燃ゆ」っぽい。(総括)⇒2021/05/27
信兵衛
31
地下アイドルもしくはアイドルたちを、同級生、当人、無関心者、その子供たち、ファンという様々な角度から描き出す趣向が新鮮に感じられて楽しい。2018/05/29
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- 和書
- 30代を無駄に生きるな