出版社内容情報
近代文学の極北にして核心。小林秀雄と並ぶ文学者の真髄を示す、決定的評論。奈良に生まれ古典に通暁し、この国と文学のあるべき姿を終生説き続けた保田與重郎。日本浪曼派の中心人物にして、大東亜戦争賛美者と見なされた彼は、本当は何を書いたのか。日本武尊、大伴家持、後鳥羽院、芭蕉、そして戦場に赴いた無数の兵士たち――彼らの魂に共鳴し続けた文学者の著作を読み、文学の本道を改めて辿る。
内容説明
古典はなぜ読まれなければいけないのか。文学の真の意義とは。奈良に生まれ古典に通暁し、この国と文学のあるべき姿を終生説き続けた保田與重郎。日本浪曼派の中心人物にして、大東亜戦争を賛美した反動的思想家と見なされた彼は、本当は何を書いたのか。日本武尊、大伴家持、後鳥羽院、芭蕉、そして戦場に赴いた無数の兵士たち―彼らの魂に共鳴し続けた文学者の著作を丹念に読み、文学の本道を改めて辿る。この国に暮らし、文学の可能性を信じる人々に新たなる針路を示す、二十一世紀の必読評論。
目次
倭し麗し
「注釈」の姿を取った文学
雄武の悲しみ
恢弘の祈り
大君の思想(その一)
大君の思想(その二)
敗れて不滅不朽となる者
精神の孤島に棲む者たち
「道」をゆく俳諧
其細き一筋をたどりうしなふ事なかれ〔ほか〕
著者等紹介
前田英樹[マエダヒデキ]
批評家。1951(昭和26)年、大阪生、奈良に育つ。中央大学仏文科卒。立教大学仏文科教授、同、現代心理学部映像身体学科教授を歴任。現在、同大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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