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百年泥

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  • サイズ 46判/ページ数 128p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103515319
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

第158回芥川賞受賞!
洪水の泥から百年の記憶が蘇る。大阪生まれインド発、けったいな荒唐無稽――魔術的でリアルな新文学!

内容説明

チェンナイで百年に一度の洪水!アダイヤール川氾濫、市内ほぼ全域浸水か。橋の下には猛烈な勢いで逆巻く川、橋の上にはそれを見物しに雲集したとてつもない人びとの群れ…こうなにもかも泥まみれでは、どれが私の記憶、どれが誰の記憶かなど知りようがないではないか?洪水の泥から百年の記憶が蘇る。大阪生まれインド発、けったいな荒唐無稽―魔術的でリアルな新文学!第158回芥川賞受賞!

著者等紹介

石井遊佳[イシイユウカ]
1963年11月大阪府枚方市生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。日本語教師。2017年『百年泥』で新潮新人賞、第一五八回芥川龍之介賞を受賞。インド、タミル・ナードゥ州チェンナイ市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

551
小説は4つの時間と空間から構成される。まずは百年に一度の洪水明けのアダイヤール河にかかる橋の上。これが現在時だ。そして、日本語教室での授業風景が描かれる近過去。また語り手である「私」の幼少時からチェンナイに来るまでの遠過去。さらには夢想の時間がこれに加わる。夢想は単独で膨らんでいくこともあるが、小説空間の随所を侵食しても行く。このように小説の構造は全く単線的ではない拡がりを見せる。現在時さえもリアルのままではあり得ない。端的にそれを表わすのが「飛翔」である。これが必要か、といえば疑問なきにしもあらずだが。2018/02/22

starbro

380
第158回芥川賞受賞作『おらおらでひとりいぐも』に続いて2作目です。インドの未知の文化と純文学の融合、新鮮な驚きと共に一気読みしました。西加奈子に通ずる雰囲気、将来性を感じました。個人的には『おらおらでひとりいぐも』よりも、本書を推したいと思います。2018/02/08

抹茶モナカ

288
マジック・リアリズムを駆使して、短いながらも濃厚で、面白く読めた。何処か懐かしい雰囲気もあり、自分の何をくすぐっているのか、分析できていないけど、良かった。チェンナイで起こった百年に一度の洪水。あらすじから、ちょっと難しいのかな、と思っていたら、濃厚なホラ話でした。2018/02/10

takaC

251
チェンナイは累積でも4日程度しか滞在したことがないけれど知らない町ではないので親しみを持って読めた。そういう気持ちで読んでみるとそれなりに面白かった。2018/11/18

遥かなる想い

251
第158回(2017年)芥川賞。 インド南部の都市チェンナイを舞台にした物語である。 インドのit企業で 日本語を教える私を 通して、インドの現状をコミカルに描く。 教師である私と、生徒たちの会話が楽しく 軽快である。インドの怪しい風習と へこたれない元気さが 新鮮で、奥深さを再確認する、 そんな作品だった。2018/05/29

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