ボコ・ハラム―イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織

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ボコ・ハラム―イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織

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  • サイズ B6判/ページ数 208p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784103511519
  • NDC分類 316.4
  • Cコード C0095

出版社内容情報

女子生徒二百人を一度に誘拐し、一年で六千人以上を殺害。世界を震撼させたナイジェリアの武装集団、その謎に包まれた実態に迫る。

内容説明

1年で6644人を殺害―。(2014年)2014年4月、女子生徒集団拉致という蛮行で悪名を馳せ、同年、イスラーム国を上回る民間人犠牲者を出したボコ・ハラム。ナイジェリア北部のイスラーム反体制運動組織に過ぎなかった彼らは、いかにしてグローバル・ジハード・テロ組織へと変貌を遂げていったのか。アフリカとイスラームの接点、英国の植民地支配がもたらした分裂、独立後の政治暴力の歴史から、現在の腐敗と格差の問題までを縦横に分析し、「史上最悪のテロ組織」の実態を重層的に炙り出す。

目次

プロローグ ワイドショーが取り上げた武装組織
第1章 女子生徒集団拉致事件の衝撃
第2章 舞台装置「ナイジェリア」の誕生
第3章 イスラーム反体制運動の進展
第4章 「テロ組織」への発展
第5章 ボコ・ハラムはどこへ向かうのか
第6章 サブサハラ・アフリカと過激主義の行方
エピローグ アフリカと日本のためのテロ対策

著者等紹介

白戸圭一[シラトケイイチ]
1970年生れ。立命館大学国際関係学部卒。同大学大学院国際関係研究科修士課程でアフリカ政治研究を専攻。毎日新聞社入社後、鹿児島支局、福岡総局(現西部本社報道部)、外信部などを経て、2004~08年、南アフリカ・ヨハネスブルク特派員。ワシントン特派員を最後に退社し、現在は三井物産戦略研究所欧露・中東・アフリカ室長、京都大学大学院客員准教授。著書に日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞を受賞した『ルポ資源大陸アフリカ―暴力が結ぶ貧困と繁栄』(東洋経済新報社、のちに朝日文庫)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shintaro

62
解説書である。ナイジェリア北部を発祥の地とするボコ・ハラムは、イスラム法典シャリーア(四肢切断の刑法含む)の徹底を求めるイスラム反体制運動の源流があり、リーダーのユスフが警察に裁判なしで殺害されてから、ISなどの訓練を受けてテロ集団に成り下がった。2014年4月に女子生徒集団拉致事件を引き起こし一躍有名になった。グローバル・ジハーディストの一員となったのである。女子生徒は82人が解放されたが依然として大半が囚われている。背景にはナイジェリアの内部の貧困、格差、教育の不足というポバティ・チェーンが存在する。2017/09/02

oldman獺祭魚翁

34
「アルカイダから古文書を…」を読んでいて、このナイジェリアの武装組織の名前が出てきたので読んでみた。ボコ・ハラムそのものの描くというよりも(まぁ余り詳しい事が解らない組織なので仕方ないが…)テロの定義から入ってサブサハラ(サハラ以南のアフリカ)特にナイジェリアの歴史的背景から、ジハーディストの主張などを書いているが、一般に向けたノンフィクションというより企業に向けたレポートの様な部分が多く、率直な感想は退屈だった。2017/08/20

テツ

22
ナイジェリアを拠点として活動するテロ組織ボコ・ハラム。最初はイスラムの教義を学び西洋社会の教育と支配から脱却することを目的とした集団であった彼らだけれど今では破壊と殺戮を躊躇わず、同じムスリムの同志であったとしても手を下す集団に変貌してしまった。何故テロリズムに染まるのか。貧困とそれにより植え付けられたルサンチマンという呪いから逃れようと踠くうちに集団の中で狂気は熟成されていく。全ての人間が仲良くだなんてお花畑なことは思わないけれど、世界全体のシステムをもう少し健全でみんなに優しいものには出来ないのかね。2018/09/05

エリク

19
2014年の少女誘拐事件でマスメディア・SNSで世界的に特に日本では、類を見ない知名度を見せたテロ組織「ボコハラム」。当時の社会の混乱、政治の不安定さ、環境・経済の悪化など、この事件は必然だったのかもしれません。 テロリストという一面しか知らされていない私たちに多方面から彼らについて教えてくれる貴重な一冊です。2019/09/16

hk

18
「ボコ・ハラム」とは「西洋の排除」とでも訳すべきだろう。江戸末期に流行った「攘夷運動」を旗印にしているナイジェリア武装勢力。それがボコ・ハラムなのだ。 読者の多くが「ハラル食品」というものを聞いたことがあるはず。ハラルとは「イスラム教指導層が認可した」といった含意の単語である。その反対語がハラムであり「認可していない」という含意だ。そこから転じてハラムを「排除」と訳してみた。なんだか語音が似ていてややこしいよね。「ハラルが認可、ハラムが不認可」です。だからボコ(西洋)のハラム(排除)となる寸法なのだ。2019/11/15

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