出版社内容情報
犬死だけはご免でござる――信長最大の危機を助けたが裏切られ、辛酸を舐めつつも家訓を貫いた朽木元綱。兄信長に斬られた謀反人、信勝の嫡男として苦闘した織田信澄。父に疎まれ祖父幽斎の教えを糧にした細川興秋。亡き夫に伝授された戦法で女城主として家康に挑む遠江の椿姫。伊達政宗に翻弄されながらも御家再興を画策する和賀忠親。知られざる興亡を描く傑作五篇。
内容説明
家を永らえるため、残された道は。信長、秀吉、家康によって最大の岐路に立つ、実在した五人の勇者たち!身命を賭して貫くべきことあり―。助けた信長に冷遇される、朽木元綱。兄信長に斬られた信勝の嫡男、織田信澄。家康に挑む遠江の椿姫、お田鶴の方。伊達政宗に翻弄される、和賀忠親。祖父幽齋の教えを糧にした、細川興秋。『九十三歳の関ヶ原 弓大将大島光義』『家康の女軍師』の著者が家を護る激闘を鮮烈に描く、歴史傑作五篇。
著者等紹介
近衛龍春[コノエタツハル]
1964(昭和39)年生れ。大学卒業後、オートバイレースに没頭。通信会社勤務、フリーライターを経て『時空の覇王』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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rosetta
32
★★★☆☆普通に面白い歴史小説。足利家の奉公衆、近江の国人朽木元綱、謀反を企て信長に誅された弟信勝の嫡子小田信澄、今川義元の姪で遠江の国人飯尾連龍の嫁になった田鶴、東北の国人和賀忠親、細川幽斎の孫、忠興の次男として予備の役割を負わされ続けた細川興秋。徳川家康や伊達政宗に良いように道具のように扱われる弱小国人の悲哀。まるでブラック企業で使い潰される従業員のよう。まだしも彼らはお家を安泰、再興させるため自らが犠牲になることも厭わなかった。武家の体面って大変だし面倒くさいよね。うちは墓仕舞も考えている位だけど2023/06/09
ekoeko
1
朽木元綱、織田信澄、お田鶴の方、和賀忠親、細川興秋、家を守るために奮闘した5人の短編集。2022/12/10
グランくん
0
戦国の世にあって、御家の名を残すために戦った人々を綴った短編集です。2023/02/06