内容説明
己の文学のためにガンを運命として受容することを拒み敢えて闘病者の道を歩んだ「最後のプロレタリア作家」の肖像。冷静な筆致に深い共感を込めて描く1000日の「生」。
目次
予感
告知
転移
創作意欲
ガン病棟にて
自由を我らに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マカロニ マカロン
9
個人の感想です:B。『あちらにいる鬼』(井上荒野)読書会の関連本。荒野さんは課題本の中で「チチ」と「ママコ」に関して第三者的な目で描ききっているが、映画版『あち鬼』では描かれていない「チチ」癌発病後のことを冷静に正確に描いていることがこの本を読むとよく分かる。副題にある通り「全身小説家」の面目躍如たる井上光晴氏の言動、行動はすさまじいものだと思う。私は決して共感はできないのだが、損得抜きで文学に取り組む氏の姿勢は評価でき、「嘘吐き」と断じた瀬戸内寂聴さんも私的関係以外にその点で深く尊敬していたものと思った2024/02/09
じゃじゃこ
0
壮絶な闘い2017/06/08
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