“島”に戦争が来た

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  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103452096
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

俺たちの島にも戦争が来るの?――太平洋戦争末期、にわかに帝都防衛の拠点となった太平洋上の小さな島。少年と少女の視点で描かれる、知られざる戦争の物語。

内容説明

太平洋戦争末期、にわかに防衛の拠点として注目され、島中にトンネルが掘られることになった、太平洋上の小さな島。強制的に連れてこられた朝鮮人の少年インスは、厳しい労働に従事しつつ脱出する機会を窮っていた。ある日、インスは島の少女キヨと出会う―。運命に翻弄されながらも結びついていこうとする少年と少女を中心に、小さな島の大きな時間を鮮やかに映し出す長編小説。

著者等紹介

加藤幸子[カトウユキコ]
1936年北海道生れ。北海道大学卒業。82年「野餓鬼のいた村」で新潮新人賞、83年「夢の壁」で芥川賞、91年『尾崎翠の感覚世界』で芸術選奨文部大臣賞、2002年『長江』で毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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月灯

5
色んな戦争の本を読んだけど、又新しい視点だ。 八丈島での戦争の記録。 そんな歴史もあったんだ。。。 戦争はどんな視点から読んでも、結局は愚かで人を苦しませ、悲しませるだけのものなんだと改めて思います。 二度と起きてほしくない。 2018/02/06

のぶひこ

4
八丈島を舞台にしたお話。途中までは良かったのだけど、最後のあたりは蛇足に感じてしまった。 朝鮮半島の人々とは現在、大変ややこしいことになっているけれど、戦時下における関係を思うと少し複雑。 登場人物の一人が島に隠されていた特攻兵器(恐らく震洋)で朝鮮半島へ帰ろうとしてたけど、果たして無事に帰れたものか。2012/08/27

パンダネコ

3
第一章の歴史は少し暇だったかな。〈島〉に戦争が来たというタイトルとニュアンスが違った。戦争に素通りされた島。その島での親子四代…になるのかな、の話でした。方言が解説されていないので調べながら。難解ではないけど色々と考えさせられる。2016/06/05

kyoko

3
八丈島が舞台の物語。太平洋戦争末期の島の様子と、そのとき少女だったキヨが成人して孫がいる時代の話と繋がる。辛いことがあった時代にもそのなかに大切な思い出があって、ふとした偶然でそれに巡り合えた感動を読みながら共感しました。2011/05/13

のゑる

2
タイトルからは、銃撃砲撃乱れる凄惨な様子が思い浮かばれるが、実際戦場となることはなかった島。しかし、決戦の場を想定されたので、島人の疎開(に伴う犠牲者)、頑強な要塞、特攻隊、半島人の労役、事故など、戦争なしでは起こらなかった悲惨な出来事がたくさん起きたのは事実。ある命の誕生も。/ 「島」の誕生から現在までの歴史と、戦時中に島で起きた出来事を知っていく写真家の話の2部作で、こんなに平和で静かに暮らしていた島にも戦争が来たんだ、というあの時代の異常さが際立ちました。負の遺産は積極的に遺してほしいと思います。2017/08/05

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