虚の伽藍

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虚の伽藍

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  • サイズ A5判/ページ数 432p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103395331
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

より多くの金をつかんだ者が京都を制する――最後に嗤うのは仏か鬼か。日本仏教の最大宗派・燈念寺派で弱者の救済を志す若き僧侶・志方凌玄。バブル期の京都を支配していたのは、暴力団、フィクサー、財界重鎮に市役所職員……古都の金脈に群がる魑魅魍魎だった。腐敗した燈念寺派を正道に戻すため、あえて悪に身を投じる凌玄だが、金にまみれた求道の果てに待っていたのは――。圧巻の社会派巨編。

内容説明

バブル期の京都。実家の寺を守るため、伝統仏教の最大宗派・燈念寺派の宗務庁で出世を目指す若き僧侶、志方凌玄は、寺の所有地売却の立ち会いで、燈念寺派の不正に気付く。欲望にまみれた“お山”を正道に戻すため、あえて悪に染まっていく凌玄。ヤクザを利用し、人殺しすら躊躇わぬ求道の果てに待ち受けるものとは…。「社会と一緒に日本の仏教は腐ってしもた」「なんでもやります。真の仏法を護るために」―政治や公権力すら及ばない、古都の最深部でくり広げられる壮絶な利権争いを活写し、欲望に翻弄される人間たちを描く著者の新たなる代表作。

著者等紹介

月村了衛[ツキムラリョウエ]
1963年生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。2010年に『機龍警察』で小説家デビュー。2012年に『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞、2013年に『機龍警察 暗黒市場』で第34回吉川英治文学新人賞、2015年に『コルトM1851残月』で第17回大藪春彦賞、『土漠の花』で第68回日本推理作家協会賞、2019年に『欺す衆生』で第10回山田風太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

403
神性や悟りの片鱗がまったく見られない、俗塗れの仏教宗派での成り上がりを描いた作品。この手の物語、時代設定としては、どうしてもバブル期になってしまいがちで、そうすると展開も見えやすくなってしまうのが難点。本作はあまり世間に馴染みのない界隈を描いていることで、多少なりとも新鮮味があるかと期待していはいたけれど、まぁわかりやすい権力争いや土地転がしばかりではある。ただし、宗派内のヒエラルキーや内情など、ならではの要素もあって退屈することはない。直木賞候補にあげられるだけあって、読み応えはじゅうぶん。2025/03/15

starbro

259
月村 了衛は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 本書は、京都腐坊主暗躍破滅譚の大作でした。古今東西、坊主丸儲け、権力を握った高僧達は、碌なもんじゃありません。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001702.000047877.html2024/11/26

いつでも母さん

174
いやはや、あんぐり開いた口が塞がらない感じの読後感。京都だもの仏教界だもの、ここまでとは思わないが有りそうでゾッとしつつ想像が膨らむ。どこぞの宗派・お寺が浮かんだりして下衆な私(汗)どの世界でも、人が集まれば「てっぺん」を取りたがるのは生きものの性だろうか。立派なお題目を掲げてもやることがえげつなく、三竦みどころか呉越同舟、一蓮托生、昨日の友は今日の敵・・そんな言葉が駆け巡る。月村さんだもの生死が絡む肉弾戦も用意されているのはお約束か(ニヤリ)栄枯盛衰一人の男の生きざまをまさしく【虚】と読んだ。2024/11/15

のぶ

174
凄まじい物語だった。バブル期とその後の京都の仏教界を舞台に、燈念寺派の若き僧侶、志方凌玄を主人公にして、その世界の裏側をヤクザ、フィクサー、財界の重鎮、政治家、市役所職員など、古都に群がる魑魅魍魎が群がる世界が描かれている。お寺がお金にまみれて踊らされていく姿は、あまり信じたくはないが、何でもあったあの時代に、いかにもありそうな話が紡がれていく。読んでいて心地良い内容ではないが、仏教界にもこんな事があったのだろうと思わせる説得力があった。燈念寺はどこの事だろうと考えてしまった。多分あそこでしょう。2024/11/05

hiace9000

169
「人の欲望」「世の無常」を描くに遂に”ここ”を描くか! タブーに果敢に切り込む作風は月村筆の特徴の一つ。京都駅にほど近い"あの宗派"の"あの巨大伽藍"を思い浮かべつつ、読み応え十分の凄絶社会派ノワール巨編を堪能。驚くべきは仏教観と仏法教学的知識の整合性。それゆえ得度僧ならではの発想や己の得心の行き着くところが、在家信徒である我々凡夫にもその曲解と変節そして確信満ちた仏法者のカリスマ性に及ぶまで、圧倒的説得力をもって伝わってくる。「伽藍に広がる深い闇こそが人の心に通じている」との真理は正に言い得て妙である。2025/01/05

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