出版社内容情報
優しい世界が壊れ始め、世界は何度も、ひっくり返る――衝撃のミステリ。いばらに囲まれた小さな村で幸福に暮らす未明。だが「いばらの外に出てはならない」という村の決まりを破り、瀕死の少年を介抱したことから全ては崩れ始める。村の優しき指導者が何者かに殺害され、人々の疑心暗鬼が頂点に達したとき、さらなる悲劇が――。犯人は誰なのか。大どんでん返しが待ち受ける、衝撃のミステリ。?
【目次】
内容説明
いばらに囲まれた小さな村で幸福に暮らしていた少女・未明。だが「いばらの外へ出てはならない」という村の決まりを破り、一人の瀕死の少年を介抱したことから全てが壊れていく。村の心優しき指導者が何者かに殺害され、人々の疑心暗鬼が頂点に達したとき、さらなる悲劇が―。犯人は誰なのか。そして、この世界の秘密とは何なのか。大どんでん返しが待ち受ける、幻惑のミステリ。
著者等紹介
彩藤アザミ[サイドウアザミ]
1989(平成元)年岩手県生れ。2014年『サナキの森』で新潮ミステリー大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
19
いばらに囲まれた小さな村で幸福に暮らす未明。しかし村の決まりを破り、瀕死の少年を介抱したことから全てが崩れ始めるミステリ。いばらの向こうに行ってみたい未明が、外に出てはならないという決まりを破って救った少年。そこから村を導く優しき指導者が何者かに殺害され、その後継者が誰かもわからないまま、人々の疑心暗鬼が頂点に達した先でさらなる悲劇が起きる展開で、そこから村を取り巻く世界が明らかにされていく中、事件の真相も解き明かされましたが、思ってもみなかったところに着地した結末に、タイトルの意味を考えてしまいました。2025/08/15
だるま
13
いばらに囲まれた小さな村で暮らす人々。決していばらの外には出てはならないという村の掟に逆らって少女の未明が出てしまい、瀕死の少年に会い、彼を助けて一緒に村に戻る。そこから村を悲劇が襲う。指導者が殺され、村人は少年のせいだと決めつけ、保っていた和が崩壊していく。特殊設定の中の犯人探しだが、結末には驚かされた。そんなの有りか?! とも思ったが、小説としては面白かったので満足。但し、単語にルビが多用されていた事だけは閉口した。「広場」に「プラーツォ」。「暖炉」に「フォルノ」。その他色々。そうする意味が分からん。2025/08/22
igaiga
11
わたしにはちょっと難しかったかも(^^;)最初は普通に読んでたけれど、途中からカルトっぽくなり、現代?となり、え??まさか・・・?となり、ファンタジーでもありSFっぽくもなり、読み終わるころには「?」「?」「?」があふれてた。しかし薬物中毒になってしまったのは気の毒としか言いようがない。2025/08/12
ほたる
10
特殊な世界観のなかで巻き起こる殺人。ここでは何が起きているのか、霧に包まれたようにその形を掴むことが出来ない。なんだこれはと読んでいくうちに、それまでの不思議が明確に真相という形を成して目の前に表れた瞬間の驚きは忘れられない。物語の締めもよかった。2025/07/20
ICHI (atomic)
7
いばらに囲まれた小さな村で幸福に暮らす未明。だが『いばらの外に出てはならない』という村の決まりを破り、瀕死の少年を介抱したことから全ては崩れ始める… 独特で不思議な世界といえば良いのかな?SF系が苦手で読むの大変だった😓というか宗教ちっくで大変。2025/08/19