出版社内容情報
川端賞受賞の鉄道小説から始まる、つるつる読める出汁の効いた連作小説。渋谷から湘南新宿ラインで北上し宇都宮を目指すはずが、うっかり逆方向に乗ってしまったなつめ。まあいいか、急ぐ旅でもなし……「反対方向行き」が始発の成り行き任せの旅は、主人公を乗り継ぎいつしか台南でうどん作りの極意を知り、奥会津の温泉ではドリフのあの名曲が流れる。人生の相互乗り入れを軽妙に描く小説集。
【目次】
内容説明
なつめは湘南新宿ラインで宇都宮に向かうはずが、気づけば乗ったのは反対方向の小田原行き、車中で思い出すのはかつて宇都宮から呼び寄せた今はなき祖父竹春とのつかの間の日々…月日は経ちなつめの出張中に宇都宮の知人に預けられることになった一人娘の梅、かつて竹春が住んでいた家で不安が募るその目が見たのは…その梅の父親でなつめとは離婚している美津夫は、フリーライターの仕事がきっかけで運営を任された奥会津の温泉宿で風呂に浸かっていると…一方なつめの叔父でなかなか居所が知れない原郎が台南でうどん屋を開いていると伝え聞いたなつめたち一行、現地を訪れると…と次から次へと小説はうねうねのびていく。川端賞受賞作収録。「反対方向行き」から始まる旅は、人から人へ、小さな大団円を連ねていく。手打ちならでは、つるつる読める出汁の効いた作品集。




