出版社内容情報
十五歳の小春は、歳を取るのが怖い。高校生活の最初の一年、風変わりな隣人や愛すべき友との日々を描く、たくらみに満ちた青春小説。
内容説明
歳を取るのが怖い、15歳の小春。家が隣どうし、同い年の歩くんは誇り高きバレエダンサーなのに、私はまだ、何者でもない。誰もが違う顔を見せ始める、高校一年生の一年間。少し不思議な世界で起こる、王道の青春小説。
著者等紹介
古谷田奈月[コヤタナツキ]
1981年千葉県我孫子市生まれ。2013年「今年の贈り物」で第二五回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。受賞作を改題した『星の民のクリスマス』他の著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
巨峰
70
序盤からけっこうきた。意表を突かれ、それも大きく鋭かった。柔らかそうに優しそうに一見見えるけど、結構強面。多様性ある寛容な社会だったり、ひとりひとりの光と色彩と。この小説の登場人物と同年代の高校生が読んだらどんなふうに感じるのだろうな。なかなかの作品とおもいました 2021/08/13
りんご
45
イメージは釣り。何度かアタリがあって、アワセようとするとヌルッと逃しちゃう。キラッと獲物の姿が見えたし、期待も高まったのに。大きな素敵な何かが手に入ると思ったけど、結局掴めなかった。あ、本の内容は青春で、ファンタジーで、バトルだったです。めちゃ面白くなりそう、わかりそう、と思う度につかみどころのない文章で逃げられちゃいました。ただ私はすごく読み応えあって、焦らされて、楽しみました。分からなかったのにね。分からなくってもいいよね。2024/11/18
千穂
40
隣のおばさんがゴリラだったり、美術の先生がハクビシンだったりと、突拍子のない設定だが、色を作る小春とバレエダンサーの歩を中心とした青春小説。小春が色を重ねる度に、繊細な15歳の心が揺れる。16歳はもう若くない⁇そう感じる刺々しい頃も遠い昔にあったよなぁ〜おばさんにはこの感受性は懐かし過ぎるかも。初読み作家さん。YA小説かな。2018/11/04
ヒラソル
23
読書会のために再読。再読してみると違って見えた。ジェンダー賞受賞してジェンダーだった?と思うも、再読すればなるほど、多様性であり同性愛もありだ。ファンタジーのような母がゴリラとかの設定に忘れそうだが、ゴリラも共生するほど多様性を受け入れている世界だった。そして歩の苦悩が、母にぶつけた言葉が、実は自分に向けたナイフだった。父と同じ血が流れているのを感じたことだろう。宿命のように惹かれてしまったのか。2018/11/03
Hisasi Hasida
23
初読み作家さん。独特な世界観に少々面食らいながらも、云いたいことは なんとなく理解できる様な気がするなぁ~ッ !! って、思ったお話 。。。2018/07/16