出版社内容情報
わずか数枚の原稿が生む、大きな驚き。名手が放つ愛とたくらみの掌篇集。銀座の地下から漕ぎ出す舟、異文化が生む愛の落とし穴、窓から見えるもう一人の私、幼い昔へと走る電車――アイデアとウィットと皮肉な筆致を武器に切れ味鋭い短篇を次々ものし、世に送り出した作品はじつに900以上。91歳、ついに迎えた創作人生の終わりに感謝をこめて読者に贈る「てのひらの小説」珠玉の36篇。
【目次】
内容説明
デビュー作『冷蔵庫より愛をこめて』から半世紀。世に送り出してきた短篇は900超。小説を愛し、小説に愛された作家の最終章を飾るたくらみに満ちたイマジネーションのショーケース!91歳の名手が創作人生を鮮やかに締めくくる珠玉のショートショート36篇。
著者等紹介
阿刀田高[アトウダタカシ]
1935年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、78年『冷蔵庫より愛をこめて』で小説家デビュー。短篇小説の名手として知られ、79年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短篇集『ナポレオン狂』で直木賞、95年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞を受賞。2018年には文化功労者に選出された。文化審議会会長や第15代日本ペンクラブ会長を務め、現在、山梨県立図書館名誉館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
91
「90歳、男のひとり暮らし」で書かれていたように阿刀田さん最後の作品集が出版されました。短編と言おうとやはりしんどくなったのか、それよりも短いショートショートが36編収められています。7つの分野に分かれていてそれぞれが往年のものとまでは言わないまでもやはりエスプリが効いた作品となっています。エピローグでは最後のあいさつのような感じのものとなっています。今まで楽しませてくれてありがとうございました。2026/05/31
だるま
18
著者の「さいごの小説集」との事。デビュー作が『冷蔵庫より愛をこめて』だったので、それに合わせてこの題名にしたのだろう。『掌』は本作がショートショート集だからだと思う。作家に定年は無いが、90歳を越えて「小説はもう・・・」と思われたのかな? そうであったら寂しい。ただ本作、近年の作品は冒頭の10編だけ。他は10年以上前の物で、前世紀の作もあった。そしてやはりと言うか、昔の作品の方がキレがあって面白かった。近年のは老いや病気を扱っている物が多く、言葉遊びの多さも気になった。何にしても長年、大変お疲れ様でした。2026/06/21
竜王五代の人
10
最後と銘打たれた作品集。阿刀田先生ももう90歳超えてるから(長生きだよなぁ)さみしいけど、仕方がない。近作は最初の「黒いシアター」の章・本書の約1/4だけで、あとは下手すると三十年前のものまで含む落ち穂拾いみたいな造りである。しかし、近作、確かにちょっとしたアイデアや言葉遊びからなるネタなんだけど、語り口が上手くてするすると読めて、達者だなぁと感心することしきり。どちらも妻への愛情豊かな「数に祈りを」と「花の香り」が気に入った。2026/06/11
toshi
10
ショートショート集。 ホラーだったりブラックだったりシュールだったり、ダジャレ落ちもある。 前半はイマイチだったけれど、中盤以降はいつもの阿刀田高と言った感じ。 サブタイトルに「阿刀田高さいごの小説集」ってあるけれど、文字道理受け取って良いのか、それとも何か含みがあるのか? 「最後」がひらがなになっているところに何か意味が有りそうだけど・・・。 最後の作品のラストで「小説家の言うことを信じてはいけない」って言ってるけどそれも意味深。 2026/06/08
そうたそ
9
★★☆☆☆ 著者最後の小説集とのこと。初期作はよく読んだが、中期以降の作品はあまり読んでこなかった。前半は最近の作品で、後半七割ほどは過去の単行本未収録作なので寄せ集め感はあるが、これが最後かと思うと感慨深いものはある。この歳まで元気に書き続けてくれたことには敬意しかない。2026/06/24




