出版社内容情報
弟が拾ってきた一匹の犬。デビュー作から10年、待望の写真集。はじめのころは木の枝で撫でとったけど、最後のほうは友達やったと思う。18 歳の夏、帰省した家に白い犬がいた。野山の探索、大好きな妹のはるか、ばあちゃんの死。能登の山深い自然の中で、移りゆく季節と梅家の暮らしに寄り添い生きる犬を追った17 年の記録。日常に潜む一瞬の輝きにシャッターを切り続ける梅佳代の真骨頂。
梅 佳代[ウメ カヨ]
内容説明
移りゆく季節と梅家の日常に寄り添い生きる17年の記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
52
何とも愛くるしくて、それでいて切なさもある表情がいい。ごくごく普通にいる犬だからこその味わい。そこが、梅佳代さんの写真の素晴らしさ。2020/08/08
紫羊
41
白い犬がともに生きた家族の暮らしの断片に、心を揺さぶられた。個人的な懐かしさを超えた、失われた時代への哀惜とでもいうのだろうか。目の奥がツンとする本だ。永久保存本棚へ。2017/04/24
ぜんこう
28
なんかピントが甘い写真も多く僕にはいまひとつ。 写真集というより自分ちのアルバムという感じ(^^;) 犬が主役なんやけど、もっと、じいちゃんさまも被写体に入れてほしかった。 僕は梅佳代さんには、やっぱり人物を撮って、クスっと笑える写真をどんどん発表してほしい。2017/02/24
ツキノ
22
梅佳代さんの新作だし犬だし!と手に取る。パラ見したら「うちの犬のほうがかわいいじゃん」となったけれど(単なるばかですね)犬の写真というより家族の一員、家族に寄り添った犬の記録。日付もバラバラだけれどあまり気にならない。基本土間につないでいたようだけれど家の中も行き来しているし、散歩のときは放していた様子。2匹写っているのは子を産んだから?同じような大きさに見えるのでわからない。最後にある文章で犬はリョウという名のメス、その最後の様子を知る。まるで猫だ。これまでの写真から納得もする。ブックデザインが秀逸。2016/12/29
aloha0307
19
メスなのに、リョウという名のワンちゃん 表情がとても豊かで可愛いな。梅さんが18歳のとき以来17年間 帰省のたびに撮り続けたリョウの写真を一冊にまとめた。絶妙な距離感には驚く。間 の詰め方&仕掛けに対する反応への読み...偶然ではできないことだ。あとがき での最後の日の描写が深遠極まる(英訳も併せ)~哀しいよ。2017/04/08