出版社内容情報
SNSに彩られて、恋人、夫婦、親子関係に新たな変化が兆している――“その先の生き方”に気づいていく人びとを活写する6篇。私は何が欲しいんだろう? 欲望の先にある、自分なりの満足はどこにあるのか。SNSに彩られて、恋人、夫婦、親子関係に新たな変化が兆している……見栄や虚栄心がこぼれて広がる不信と無理解。年の差恋愛の実態、夫婦間の葛藤、妊活の悩ましい現実。恋愛がうまくいっても、結婚できても、いつも新たに迷い、何かが問われている――現在進行形の不確かないまの、その先の生き方に気づいていく人びとの物語。
深沢 潮[フカザワ ウシオ]
著・文・その他
内容説明
見栄や虚栄心がSNSに彩られ、不信と無理解が、こぼれひろがる…恋人、夫婦、家族、母娘―さまざまな関係に、いま、何が起きているのか。年の差婚の実態、夫婦間の葛藤、子どもとの関係、何かがうまくいっても、さらに迷い続ける自分がいる…現在進行形の不確かな「いま」の、その先の生き方に気づいていく人びとのものがたり。果てない欲望の向こうに何があるのかを探る連作小説集。
著者等紹介
深沢潮[フカザワウシオ]
東京都生まれ。2012年「金江のおばさん」で第十一回「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
161
読メのレビューで気になり手にとった作品で、たいした予備知識もないまま読み始めましたが、読み進めていくうちに「もしや?」と思ったら、やっぱり'R18文学賞'作家さんでした。大学のテニスサークル時代の仲間とのつながりが四十〜五十代になっても続いている様々な大人の物語です。本作のキーはフェイスブックで、改めてSNSの効果というか威力みたいなモノの恐ろしさを感じました。更には女性特有のそれぞれを見定める目線に含まれる嫉妬、妬みなどはなかなかキツいモノがありますね。人の幸せなんて、ホント人それぞれのカタチですよね。2019/08/03
ままこ
111
何だか満たされない人達の見栄や欲望が渦巻く連作短編集。『マドンナとガガ』イラッとする優子の上から目線。最後の莉奈の大人な反撃にスカッと。印象に残ったのが『ミ・キュイ』「女の始末」をちょうど気にする年齢だけど私も生焼け状態かも。杉坂が参加してる読書会は面白そうで参加してみたいな。「自分がどうありたいか」それぞれ迷い葛藤しながらどうしたいかを自分で選び取る。選び取ってからもまた惑う。ヒリヒリとした展開の中に本音を覗き見れる面白い作品だった。2019/02/28
ででんでん
105
人は周囲と関わって暮らしているから、他人と自分を比べて一喜一憂するのはしかたがないのかも。子どもの頃は子どもなりに、成長したらしたで、比べる範囲は増えていくばかりで。進学は?就職は?恋人は?結婚は?子どもは?経済状態は?センスは?スタイルは?顔は?…エンドレス。 せめてその基準は自分の価値観に拠るものでありたい。「あたしの人生も、自分で決めたい」と、安奈が言うように。決して誰かの価値観に巻き込まれたものではないように。さまざまな視点から鋭く見つめられた、とてもおもしろい1冊。2018/12/18
モルク
103
今は40代の大学時代のテニスサークルの仲間たちの連作。専業主婦、キャリアウーマン、美魔女…不妊、不倫、年の離れた夫婦と、様々なシチュエーションの中、自尊心が強く、面子を気にし、人にどう見られるか自分をいかに良く見せるかが中心になっている人が多いなあ。各々の事情はあるんだろうが、もっと背伸びをせず等身大で他人と張り合うことをやめれば楽なんだろうけど。最終話「マミィ」の美魔女の娘安奈。留学先でも母の思惑に縛られ、母の虚栄心のひとつという存在に気づき、自ら自立していこうとする姿に安堵と喝采。2021/03/14
miww
90
自己顕示欲や妬み、優越感、劣等感。40年も生きている女が集まると、なにかとめんどくさい感情に支配されたりする。その一言がカチンとくるのよ、みたいな女性の気持ちを表現するのが上手い作家さんで、なんだか面白かった。「ミ・キュイ」の杉坂さんの源氏物語の「女としての始末の付け方」について語る読書会は素敵だったなぁ。「源氏物語の時代も、いまも、人からどう見られたいかではなく、自分がどうありたいか、その美意識につきるのかもしれない。特に五十、六十と年齢がいってからは‥」激しく同意。2019/01/15