内容説明
国鉄からJRへ、鉄道をめぐる状況は変っても、今日も汽車は走る。愉しい旅心と、新鮮な発見にみちた宮脇俊三版・鉄道読本。
目次
はじめに若干の所感(鉄道ファンの言い分;大改正の時刻表に思う;グリーン料金について;日本の旅の楽しさ;カメラの功罪;阿房列車讃歌)
軽症重症その他いろいろ(国鉄全線完乗を果して;寝台車の窓;ダイヤグラムづくり;「富士」の哀れ;駅名暗記;若さは汽車旅から;廃線供養;清水港線;まだ桜は咲いている)
乗ったり化けたり(短篇小説の傑作―仙山線;夕張のストーブ列車―三菱石炭鉱業;早稲田―三ノ輪橋12・2キロ―都電荒川線;ニセ駅長の恍惚と不安)
線路はつづくよ、海越えて(鉄道に見るお国柄;TGV試乗記;タスマニア徒労行)
味と宿(長崎卓袱料理;ニューヨークのカツ丼とシドニーの刺身;下部温泉)
家長の孤独(転業始末記;わが家の家族旅行;地下鉄と渋谷;稚内で別れた靴;わが子への年賀状)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
2
図書カード(書店で使うやつじゃなく図書館の、と言っても分かる人はもう少ないか)がポケットに入ってて返却期限のスタンプが押してある、そのぐらい古い本でした(私が手にとったのは)。表紙絵も、いかにもアンティークという感じですね。国鉄(って、わかります?)の時代の、鉄道をネタにした雑文です。乗り鉄の元祖みたいな宮脇氏ですが脱サラして作家になった経緯や生活の変化を吐露した話なども盛り込まれてて、昭和の空気を(良くも悪くも)たっぷり感じつつ、鉄路への憧れや、消えゆく路線への哀惜、といった共感も覚える、そんな本です。2017/09/23
ユー
0
短編随筆集。短編の中にも、文末には、宮脇先生らしさが盛り込まれている。最終章は、家族の題材が記されている所が、味があって良いですね。2013/12/24
-
- 和書
- 現代美術の迷路