天使も踏むを畏れるところ〈上〉

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天使も踏むを畏れるところ〈上〉

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  • サイズ 46判/ページ数 552p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103328148
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

空襲で焼け落ちた明治宮殿に代わる、戦後日本、象徴天皇にふさわしい「新宮殿」を――。敗戦から15年、皇居「新宮殿」造営という世紀の難事業に挑む建築家・村井俊輔。彼を支える者、反目する者、立ちはだかる壁……。戦前から戦中、戦後、高度成長期の日本社会と皇室の変遷を辿り、理想の建築をめぐる息詰まる人間ドラマを描き尽くす、かつてない密度とスケールの大長篇。『火山のふもとで』前日譚ついに刊行!

内容説明

お濠を越えた空襲の炎は、明治宮殿を焼き尽くした。敗戦から15年、初の民間出身の美智子妃に沸いた皇太子の結婚を経て、皇居「新宮殿」造営計画がようやく本格的に動きはじめる。「チーフアーキテクト」を委嘱されたのは、戦前、フランク・ロイド・ライトのもとで働き、日本の伝統建築と欧米のモダニズム建築、双方に精通する建築家・村井俊輔。「象徴天皇」、そして民主国家となった新しい日本にふさわしい、ひらかれた宮殿のかたちがあるはずだ―。村井は、これまでの住宅建築の経験と、桂離宮や京都御所、若き日に訪ねた北京の紫禁城などを参照しながら、建設省から宮内庁に出向してきた技官の杉浦とともに、この世紀の大プロジェクトに着手する。『火山のふもとで』に連なる、かつてない密度とスケールの大長篇。

著者等紹介

松家仁之[マツイエマサシ]
1958年、東京生まれ。編集者を経て、2012年、デビュー長篇『火山のふもとで』を発表。同作で読売文学賞受賞。2013年『沈むフランシス』、2014年『優雅なのかどうか、わからない』、2017年の『光の犬』で河合隼雄物語賞、芸術選奨文部科学大臣賞受賞、2021年『泡』を刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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pohcho

60
終戦後の皇居「新宮殿」造営をめぐる壮大な物語。建設省から宮内庁に出向した技官の杉浦、建築家の村井、侍従の西尾など、いくつかの視点で進んでいく。村井が新宮殿のチーフアーキテクトになるのは後半になってからで、前半は子どもの頃の話から始まるが、お菓子の箱を家に見立てて遊ぶのはさすが後の建築家だなと思う。若い頃の中国や朝鮮への旅の話もよかった。皇太子ご成婚など、皇居の内側の話もとても興味深く読む。造営主管の牧野がかなり嫌な人物だが、おだやかに応対する村井が素敵。でもこの先苦労しそう・・(下巻に続く) 2025/04/15

しゃが

41
敗戦から15年、皇居「新宮殿」造営という制約のある難事業に挑む建築家・村井俊輔たち。彼らを支える者、反目する者、立ちはだかる壁、上巻はここまで。あの『火山のふもとで』の先生村井のバックグラウンドに沿っていかに建築に目覚めたか、心休まる建築とはが、明治以降から戦中、戦後の日本や皇室の変遷、学閥・職種のヒエラルキーとともに回想録かのように描かれている。人間の清濁併せ持つことへのむなしさもあるが、詰め込まれた建築や自然描写の美しさを脳内映像化することの愉しさを味わった。2025/04/29

よこたん

34
“建物はその場所にふさわしいと感じられたときに美しくなる。周囲が建物に影響を与え、建物が周囲に影響を与える。” 敗戦ののちに、象徴天皇にふさわしい新宮殿の造営に関わった人々の奮闘と各々の立場上の思惑を描く。大好きな『火山のふもとで』の村井先生のこれまでを、遡って知る機会に恵まれるとは思いもしなかったので大感激。上下巻あり、分厚さに怯みながらも大切に読んだ。短いスパンで章が代わり、その都度誰目線の語りかになかなか気づけなくて少し苦戦。アクの強い人物の言動に終始イライラさせられるが、早く下巻に突入したい。2025/05/17

星落秋風五丈原

31
『天使も踏むを恐れるところ』(Where Angels Fear to Tread)は、E・M・フォースターの小説名であり、十八世紀英国の詩人A・ポープの言葉である。どんな神聖な場所でも愚かな者たちを締め出すことはできない、天使が畏れて踏まないところでも、愚かな者たちは踏みこんでくる。本編の場合、その場所が皇居。天使も踏むを恐れるところに踏み込んでいく人々を描き浮かび上がる日本の戦後史。 自身の親世代がよく知る時代である。この頃生まれたナルちゃんが今では天皇になっているのだから時代は何と早く流れることか。2025/04/16

ケイトKATE

23
長編小説の魅力は、波乱万丈の物語を楽しめるだけでなく、舞台となっている時代背景を詳しく知ることができる所である。『天使も踏むを畏れるところ』は、建築家、村井俊輔をはじめとする戦後の復興として皇居の新宮殿の造営に携わる人々の様子が描かれている。同時に、敗戦によって国家権力の君主から象徴へと変わろうと苦心している皇室の様子が興味深かった。上巻は、村井の半生と、戦後の皇室の歩みが中心で、新宮殿造営はまだ開始の段階で終わっている。続きが楽しみである。2025/05/26

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