出版社内容情報
死ぬ前にもう一度、拉致された娘に会いたい。ただその一心で日本政府に訴え、北朝鮮と闘ってきた。全日本人が心に刻むべき母の記録。
死ぬ前に、もう一度娘に会いたい。その一心で闘ってきた。全日本人必読の母の記録――。13歳の娘が下校中に忽然と姿を消した35年前、毎日あてもなく探し回った。その娘が北朝鮮に拉致されたと分かった15年前、すぐにも娘に会えると期待した。そして、小泉総理が訪朝し娘の死を告げられた10年前、絶対に取り戻すと決意した。「私に残された時間はもう短い」。日本政府、国民、そして北朝鮮にむけた最後の訴え。
内容説明
拉致から35年、小泉総理の電撃訪朝から10年。死ぬ前にもう一度、娘に会いたい。日本政府、国民、そして北朝鮮にむけた最後の訴え。全日本人が心に刻むべき母の記録。
目次
序章 決意―今年こそ、絶対に
第1章 追憶―いちばん幸せだった頃
第2章 絶望―どこにもいない娘
第3章 信仰―私の家族の原点
第4章 衝撃―北朝鮮で生きていた
第5章 交渉―振り回される日本
終章 祈り―とにかく、元気でいて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミナ
15
拉致被害者家族の訃報が次々と続いた。日本政府の不甲斐なさ、外務省などの関係省庁の無能さなどにどれ程家族は苦しめられ涙をのんできたことだろう。次こそはという思いを裏切られ続け今も助けられていない現状。学校だって人権人権と声高に言う割に、最大級のこの人権侵害について子どもたちに考えさそうとしていない。「めぐみ」のDVDの所在がわからない、埃がかぶっているなんて状態。どんなに愛する我が子に会いたかっただろうか。ご両親とはいかなくなったが、一刻も早く連れ戻して欲しい。2020/09/05
壱萬参仟縁
13
報道で、現総書記への遺言は拉致は幕引きしたことにしろ、とは。国民が国家の犠牲になってしまい解決に至らないもどかしさ。私は8年前に横田さん夫妻が高齢で苦悶されているのをなんとかできないものかと講師の時に話していたのを思い出した。ふつうに暮らしていた生徒が突然身柄を拘束された揚句、家族と離れ離れにされて数十年とは、親でない私には想像する以外ないが、胸が張り裂けそうな日々だったろう。めぐみさん(今年49歳)は国語得意(38頁)。家族が帰らぬ空虚感。いつも行方不明者の遺体にビクビクしていたとの由(74頁~)。酷。2013/03/15
Mik.Vicky
7
日本という国の在り方に本当に腹が立つ。同胞がこのような目にあっているのに、毅然とした態度と措置をとることができないなんて、国としての体をなしていない。あらゆる圧力をかけ、それでも無理なら、自衛隊等の特殊部隊を編成して実力で奪還するくらいのことをすべきではなかろうか。憲法改正して、きちんと戦力・実力で国民を守ることができる国になってほしい。安倍晋三元首相の死去は本当に残念でならない。拉致問題にも真摯に取り組んでいたらしいので。2024/02/13
美登利
6
私は、めぐみさんと同じ年である。そのことに、気づいたのは、拉致問題がかなり公になってずいぶんたってからだった。事件は、知っていても詳しいことは何も知らなくて。お母様の早紀江さんがとても大事に育てられて、めぐみさんも素敵な少女になっていたのに。北朝鮮が、新しい指導者のもと、拉致問題を明らかにして、被害にあってる方々が一日も早く帰って来られるように祈る。2012/11/06
ビブリオン
6
図書館で新刊にあり、手に取りました。めぐみさんを思い、国の対応に一喜一憂しながらも、娘さんに会いたいという思いで、活動される姿に改めて胸を打たれました。2012/11/03
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- 和書
- 走る? 文春文庫