蓮丈那智フィールドファイル
邪馬台―蓮丈那智フィールドファイル〈4〉

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  • サイズ B6判/ページ数 478p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103291411
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

謎の古書「阿久仁村遺聞」には、邪馬台国から明治、そして現代につながる巨大な秘密が隠されていた。異端の民俗学者・蓮丈那智「最後のミステリー」遂に完成!

内容説明

蓮丈研究室に舞い込んできた手書きの古書「阿久仁村遺聞」。村の伝説や民話めいた挿話の数々は、鏡のモチーフに彩られつつ奇妙につながりを欠き真意も編まれた目的も不可解だった―。明治初期に地図から消えた村、隠蔽された惨殺事件、暗躍する怪人物。那智の推理が、村の来歴と「邪馬台国」の実像を射抜く時、古代から現代まで、歴史の闇を貫く「もう一つの日本史」が現前する。著者の絶筆が、その遺志を継いで遂に完成。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

文庫フリーク@灯れ松明の火

90
『阿久仁村遺聞』と称される不思議な文書に引き込まれる。背景にあるのは『狐闇』と同じ根を持つ不穏。邪馬台国・北森説はもちろん、冬狐堂シリーズや香菜里屋シリーズのメンバー登場も嬉しい。民俗学・考古学の内容が、私には高度すぎて理解できたとは言い難いけれど。『狐闇』ほどの緊迫感やテンポの良さは感じなかったものの、これだけの知識・内容を北森さんから継いで、物語として紡ぎあげた浅野里沙子さん凄いです。北森鴻さんからの最後の贈り物、感謝して頂きました。2012/02/29

藤枝梅安

83
過去の事件を回想しつつ、蓮丈那智シリーズの人物総登場。一つの村が突然消えた事件を追い、謎の文書を解読する過程であぶり出しのように浮き出てくる邪馬台国の真実。この小説で述べられている邪馬台国は製鉄民族の移動国家で最終的にある場所にたどり着いた、というのが蓮丈那智の推論。この推論は08年6月に鳥取県の古代史研究家が発表したものと一致している。小説の基の「鏡連殺」の連載開始が08年10月。この説を小説に取り入れたのだろうか。今となってはそれさえが謎である。この小説の製作裏話を浅野さんに書いてもらいたいと願う。2011/12/22

財布にジャック

77
北森さん、天国で喜ばれてるかなぁ?と思いながら読んでいたら、また泣きそうになりました。前半が北森さんで、途中からは浅野さんが書きあげてくださったので、こうして読むことが出来て本当に幸せです。感謝の気持ちでいっぱいです。まずは、予習の「狐闇」は読んでおいて大正解でした。そして邪馬台国の謎に迫る壮大なミステリーで、ちょっと難しいので読むのに時間がかかりますが、重みのある作品でした。これが本当に最後だと覚悟していたので、豪華キャストの登場人物ひとりひとりにも、心の中で「さよなら」しました(涙)2011/11/23

あつひめ

75
蓮丈シリーズ最終作。もう「ミ・ク・ニ」と囁くような声は聞くことはできない。北森さんの後を引き継いで作品を完成させた浅野さんにも感謝したい。この作品は新潮の連載小説だったそうだ。読者としては毎号毎号、蓮丈他の登場人物の魅力や「邪馬台国」の謎に引き込まれて次回作を心待ちにしたことだろう。民俗学・・・過去を掘り起こす。歴史に名を連ねるようになるなど考えもしないで生きていた過去の人たち。自分の秘密のベールを剥がれるような想いをしている歴史的人物もいるかもしれない。長編なので腰を据えてじっくり読みふけった。2012/12/22

kishikan

71
まずは浅野さん、新潮社さんに感謝。小説新潮連載の「鏡連殺」が北森鴻さん急逝により中断され、それをこの大作として完成させてくれたことは、北森ファンへの最高の贈りものです。この本のすごさは、蓮丈那智シリーズでありながら、冬狐堂シリーズの「狐闇」、そして「暁の密使」とをクロスオーバーさせつつ、邪馬台国の謎に迫った壮大な歴史ミステリであることです。本当は北森さん本人の言葉で綴って欲しかったところですが・・。北森さんは天国の香菜里屋で美味しい肴でビールを飲みながら、次の構想でも練ってください。北森さん、ありがとう!2011/10/30

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