出版社内容情報
日本精神の最後の証とは何か。空手・至一流の改革論議の不毛を破ったテロリズム。この始末には割腹あるのみ――。才気煌く武道小説。
誰ひとり腹を切ろうとしない時代に降臨した才気! 平成日本を問う武道小説。スポーツとして発展させれば良いのか、それともあくまで武道なのか──空手・至一流の改革論議のさなかを襲った一報は、一同を混乱に陥れるに十分だった。身内からテロリストが出るとは──。壮大な疑問符に答えを出すべく、創始者一族の若者が白装束で姿を現した。伝統とは何か、継承とは何か。右翼も沈黙する長篇小説。
内容説明
もはや武道はスポーツに堕したのか―大手空手団体の世襲騒動は、後継者兄弟に決断を迫っていた。アメリカ人を妻に持つ兄。テレビでスポットライトを浴びるプロ格闘家の弟。事態を突き動かしたのは、一人のテロリストだった。平成を覆う合理主義とナショナリズムを両断する刃。三代百年の血脈を見よ。