内容説明
YS‐11誕生から半世紀ぶりの国産旅客機MRJ、そして次世代の超音速機とは?“日の丸の翼”初飛行から100年、防衛省機から民間機まで果てなき情熱の記録。
目次
第1部 「空白の七年間」を乗り越えて(戦闘機屋人生、九十五歳の現役;引き継がれる戦前の技術と志)
第2部 戦後を牽引した防衛庁機(大空を翔るアクロバット機;超音速突破を達成した日;独創機「改造開発」という思想;二機種同時開発、成功の秘策)
第3部 「その先」を目指す次世代航空機(技術大国の威信を懸けて;一芸に秀でた「日の丸飛行機」を;トラウマを克服する新エンジン)
第4部 世界へ羽ばたく日本の翼(「ヒコーキ好き」たちのモノづくり;「自動車屋」が追求する日本流のこだわり;半世紀ぶりの悲願実現へ)
著者等紹介
前間孝則[マエマタカノリ]
1946(昭和21)年、佐賀県生まれ。法政大学を中退後、石川島播磨重工業の航空宇宙事業本部技術開発事業部でジェットエンジンの設計に二十年余従事する。1988年に同社を退職、執筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
2
戦後の空白期間ののちに立ちあがった日本航空界の技術史、人物史。前間さんらしい公平・中立、しかも熱い心を秘めた語り口で、T-1中間練習機から2009年の三菱MRJ計画までを描いていきます。 ─「ちょっとしたロマンティシズムとか理想でもあるんですがね。今は二十年、三十年、いや五十年先を考えて、後の世代の仕事をつくっておくことが必要なんだ。先輩達がつくってきた航空機の歴史を、次の世代の人たちにつなげていって元気を与えることもやらないといけない」─ こんな言葉を書き残した著者に、感謝。2015/04/09
メルセ・ひすい
2
14-52 赤56 航空機産業!1945.08.07初飛行 8.15涙の退役…勝海舟先生曰く、負ける戦争は絶対やるな!橘花(きっか)は、第二次世界大戦末期に大日本帝国海軍が開発していたジェット攻撃機である。エンジン開発は主に空技廠が担当し、機体を中島飛行機が開発製造した。かつて`45 世界トップの技術…「航空機王国」と呼ばれた日本だったが、敗戦。米国日本州となり、本国米国のジェット機開発に吸収される。戦後7年間の空白を強いられる。復活の誓いを胸に、その後、再出発した日本人エンジニアたちの“日の丸ジェット。2011/01/24