流跡

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  • サイズ B6判/ページ数 102p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103284611
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

堀江敏幸氏の選考による、本年度ドゥマゴ文学賞受賞! 定まらずに揺れつづける生の輪郭を圧倒的文体で揺らぎのままに描きだす、瑞々しく鮮烈なデビュー作。

内容説明

第20回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を最年少で受賞した大型新人の鮮烈なデビュー作。

著者等紹介

朝吹真理子[アサブキマリコ]
1984年、東京生まれ。慶應義塾大学前期博士課程在籍(近世歌舞伎)。2009年9月、デビュー作「流跡」を、2010年8月、新作「きことわ」を発表。同年9月、「流跡」で堀江敏幸氏選考によるドゥマゴ文学賞を最年少受賞。『流跡』が初めての著書となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

72
『きことわ』の前に書かれた作品で初めのほうで「…明朝体9ポイント行アキ6ポイント、余白をとった紙片のなかにおさまるきめ細やかな活字が意味あるふりをして。あるいは文字の集積であるかのように装って。記述されたことが本をひらくたびどこかに逃げ去っているんだろうか。」と書かれていて、何日も何日も同じ本を目が追う時、こんななんということもない有機物としての紙の上に書かれた本から活字が逃げるという表現が面白い。淡々とした中に不思議な低い温度の底流があり、『きことわ』より面白く読みました。2020/04/28

寛生

64
【図書館】フランス文学的なものの《流跡》を観る。辺見庸の文が紡ぐ生体からは想像を絶する匂いが漂ってくるが、朝吹の水死体からは匂いはしてこない。在る意味、この本は我々日本人の特に朝吹あたり世代の問題を浮き彫りにしているのかもしれないと想う。石原慎太郎風に言いたくはないが、どうしても《身体性》がないと第一印象を持つ。それは彼女の個人の問題ではなく、日本人が《身体》を持つことも自覚できない所で、苦悶している姿なのではないか。《死》を確かに描写しようと努力しているが、《身体》《肉体》がないので、《死》がない。2015/02/02

風眠

48
ある意味、割り切って読めるぶん『きことわ』より、私はこっちの方が好きです。一遍の散文詩を読んでいるような感覚でした。読むことと書くことの空間を行ったりきたりするなど、語彙やイメージでこの文章に雰囲気を持たせているところが素晴らしい。2011/12/29

ねこにゃん@しばらくつぶ少なめ

33
リズムがあり、流れるように言葉がふんだんに使われていくが、読んでいて気持ちの良いものではない。むしろ不快感が募った。楽しい読書向けではない。描き出すもののイメージが固定されず、描写のみが流れて、妖怪の様な存在から人の形に変わる。なぜか瀬名秀明さんの『パラサイト・イヴ』の幹細胞の成長を思い出しました。精神的な破綻をしそうな思考の主の体験世界は、幻影を見せられているよう。一枚一枚剥がされ移り行く切りの無い世界。不安と不快感が残るのみ。2013/11/25

田氏

29
読みたい文章と、書きたい文章とは、同一なのだろうか。かつてこんなふうに書きたいと思って書こうとした文章の、その先の先にあるはずの文章がここにあった。うれしくもあるしつらくもある、その感じを表そうとしても、遠遠しい水平線のようすにあてるような擬態語が見つからないかぎり表せる気はしない。文字を画面に縢ったそばからほどけて逃げだす。融滌する。爛壊する。同じ言葉を使ってみても、同じ情景にはならないし自分の景色にもならない。金魚の笑いかたは「ほたほた」。すすきは「たわたわ」と生える。光は「しなしな」とためこまれる。2020/11/14

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