感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gorgeanalogue
8
「公生活と精神内面、名声と匿名性、素顔と仮面、詩と学芸、近世性と近代性、権力と文学といった複合物の束」である蜀山人は漢詩、狂詩、黄表紙、狂歌、随筆、能吏……次々にペルソナをかけ替えて成功するが、「本当の私」はどこに…といささか図式的だが、国際情勢まで目配りしてなかなか面白かった。本書では触れないが、おそらく唐様と和様を器用に書き分けたのもこの一班だろう。狂歌碑について触れないのと、末尾の随筆雑記が「近代小説」の起源となった、という興味深い仮説が検証されないのが残念。2025/02/09
沼田のに
2
なんで寝惚先生の本を読みたい本に登録したのかわからない。読んでみるとこれは荷が重かった。太田南畝は頭が良くて教養を感じるし作者にも強烈な教養を感じてしまう。自分の稚拙な教養が遥かに及ばないのをつくづく感じるのは300ページを越えた辺り。標題の残雨は何となく分るような気もするが本当は分っていない。文中で蜀山人を南畝と表記するのは蜀山人が有名だけど厳密には複数形だから避けたのかな。6/102015/06/18
(ま)
1
明和~文化・文政の文化人であり真面目な下級官僚 もっとハチャメチャな狂歌師だと思っていたが...2023/12/15
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