出版社内容情報
移りゆくもの、移ろわぬもの、戦争の記憶、土地への思い、逝きし人たちの面影……。二十年の歳月、折々に綴られた珠玉のエッセイ集。
胸に残る土地の記憶、戦争の記憶、逝きし人の記憶。時の移ろいの中に刻まれた言葉。郷里秋田の角館の山桜、六月の葉山の若い緑の木々、敬愛する唐木順三氏の信州の別荘から見はるかす富士。家を焼かれ逃げ惑った空襲の悪夢、終戦のあとに命を絶った母、尼になった叔母。田宮虎彦、藤枝静男、後藤明生、江藤淳、三浦哲郎、秋山駿……亡き友人知己への痛烈な想い。清冽な文章で書かれた、九年ぶりのエッセイ集。
内容説明
郷里秋田の角館の山桜、六月の葉山の若い緑の木々、敬愛する唐木順三氏の信州の山房から見はるかす富士。外房鵜原海岸で過ごした少年の日の夏、家を焼かれ逃げ惑った空襲の悪夢、終戦のあとに命を絶った母、尼になった叔母。田宮虎彦、藤枝静男、後藤明生、江藤淳、三浦哲郎、秋山駿…亡き友人知己への痛烈な想い。小説家としての日々。変わらぬものと移りゆくものへの真摯な眼差しに貫かれた、待望のエッセイ集。
目次
1(土地の記憶;戦争の記憶;逝きし人の記憶)
2(今の家むかしの庭;晩年の幸福;郷里の町の人と風景;流れの中の言葉;月が呼ぶ夢;病;大文字山登り;先立つ人を送る)
著者等紹介
高井有一[タカイユウイチ] 
1932(昭和7)年東京生まれ。早稲田大学文学部卒。共同通信社に記者として勤める傍ら、作家活動に入る。64年、立原正秋、加賀乙彦らと同人雑誌「犀」を創刊。66年「北の河」で芥川賞受賞。著書に『夢の碑』(芸術選奨文部大臣賞)『真実の学校』『この国の空』(谷崎潤一郎賞)『夜の蟻』(読売文学賞)『立原正秋』(毎日芸術賞)『高らかな挽歌』(大佛次郎賞)『時の潮』(野間文芸賞)等がある。「この国の空」の映画が戦後七〇年の2015年に公開された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。


              
              

