わが性と生

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わが性と生

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784103112105
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

自らの「性」を語って「生」の深渕に迫る「寂聴」師と「晴美」氏の興味つきない往復書簡。幼き日の性の思い出、子宮作家と呼ばれた頃のこと、出家時の僧や尼の様子、老人の性。そして性の書物、性の道具、性に憑かれた人たち…。自らの性の体験・見聞を飾らず隠さず自由に語り合う。発見と驚愕に満ち、生々しく、かつユーモラスに描かれた性の諸相は、華やぎのうちに生の奥深さ、生の愛おしさに至る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

寛生

42
【図書館】寂聴自身のことばを借用するならばエロスに満ちたこの往復書簡は「ため息が出るほど美しい」ものだった。(p206)著者が「性の極りの歓喜の表情」を〈ことばの顔〉として創り上げていくようでもある。出家していなければ自殺していたという寂聴がその文才を駆使し、〈死んだ〉晴美と〈生きてきた〉寂聴のその空間/差異を往復書簡というカタチによって癒しを求めていくペンの力にただ息を呑むようにして読んだ。それは却罰か恩寵か、それとも晴美か寂聴か?久しぶりの寂聴の文面は私にとっては水を得た魚のような気分にさせてくれた。2014/02/11

Te Quitor

7
言葉、雰囲気がとても綺麗な、いろいろと深ーい本。出家前と出家後の瀬戸内さんの往復書簡形式になっていて、面白いです。淡々と穏やかな文章で「性と生」について語っていく…。計り知れないほど奥深い人生を送ってきたのだろうな。嫌味を全く感じない文章を書けるのはすごいですね。「せい」を極めたお方なんだと改めて思いました。…年の功、か。人生の重みを感じるなぁと、しみじみ…。2012/03/31

ののあ

5
美しい文章を書く方だと、思いました。 俗世から離れているからなのか、元からの気性なのか、お茶目で好奇心旺盛なところもありますがどこか冷静で冷めていて、寂しげな方だと文章を読んで思いました。2021/03/31

ころにゃん

4
 若き日の自分「瀬戸内晴美」と現在の自分「瀬戸内寂聴」が往復書簡で「性と生」について語る。生々しくもユーモラスで、正直で、体験談やら聞いた話が、自由に語られている。下世話な話も、文学の話も、思い出話も、人それぞれが愛おしく、人それぞれの性があり、出てくる話に笑いこけたり、うなずきながら、自分の許容範囲が広がっていった。おおらかで、解放された往復書簡に、生きていくことへの情熱を感じた。 2013/10/12

ちあき

3
オアシズ光浦さんのオススメ。下ネタのオンパレードを丁寧な優しい文体で包み、かつ素手で豪速球をキャッチボールしている感じ。寂聴さん晴美さんの飾らない、恥ずかしいことも明け透けに笑い話にしているところに好感をおぼえる。いやらしいこともソフトに感じられる著者の力量と人柄は凄いと思った。2012/02/10

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