出版社内容情報
落語最後の名人は、名文家でもあった。人生と芸、そして〈東京言葉〉と〈人生の師〉と〈いい女〉等についての遺されたエッセイを集成
内容説明
落語・人生・江戸の風を縦横に論じ尽くしたエッセイ集成。
目次
1 世の中たいした事ぁないよ(銀座噺;権現様;人生とは、恥ずかしいことなんだ ほか)
2 だから教えねえほうが良かった(『立川談志ひとり会/落語ライブ’92~’93』;このCDを買うと交通事故に遭わない;『ひとり会落語CD全集第二期』の刊行に際して ほか)
3 そろそろ談志が喋り出します(対談 立川談志は十分に生きた―阿川佐和子と;対談 いい芸ってなんだろう?―爆笑問題と)
著者等紹介
立川談志[タテカワダンシ]
1936.1.2~2011.11.21。52年に五代目柳家小さんに入門。63年真打昇進。66年TV番組「笑点」を企画、初代司会者となる。71年からは参議院議員を一期6年務めた。83年に落語協会を脱会、落語立川流を創設し家元となった。文章家としても知られ、高座では「居残り佐平次」「らくだ」「粗忽長屋(主観長屋)」「芝浜」「黄金餅」「松曳き」「やかん」等、多くの演目を十八番とした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
96
タイトルはおもしろい。しかし、内容はおもしろくない。何がいいたいのかよくわからないところもある。よく見たら、出版されたのは亡くなった後じゃないか。あちこちに書き散らかした文章を出版社が何か出したくて編集したんじゃないかしら…と、邪推してしまうような内容だ。対談などとても面白いし、彼の考え方がよくわかる文章もあるのに、まとめ方に哲学がないから、談志さんの書いたものもつまらなく思えるのが結構ある。2015/06/05
ぐうぐう
31
「落語とは人間の業の肯定である」と言った立川談志は、自身も実に強烈な個性を放ちながら異端児としての人生をブレなく全うした。そんな中にあって本書を読むと、文をしたためる時だけ正気を取り戻していたように感じる。いや、そういう言い方だと不正確かもしれない。狂った自分を俯瞰して見ることで、そのブレのなさを再確認していた、と言うほうが正しいか。タイトルはいかにも談志らしいが、しかし天才に胡座をかく人ではなかった。本書収録の「滅多に演らない希少演目について、家元はこう考える」では、(つづく)2025/04/21
Nazolove
17
久々の家元本。 自分のこと家元ってよんでんだーなんて今更ながら感じた。 愛情でもって芸のことを語っていると思ったら突拍子もないことを言っててまさしく自由に語っている本であった。 破天荒を地で行ってると思ったら死とか病気とかについては対抗したり弱音を吐いたり、家元もやっぱり人の子だなーなんて思ってしまった。 先日志の輔師匠の落語を聞いたけど、一番家元の精神を受け継いでるのってやっぱり志の輔師匠なのかななんて思ってしまった。(ひとり会とか落語についての考え方が)2019/10/30
kiho
14
これまでに残した談志師匠のさまざまな言葉が並べられた一冊⭐亡くなられてからまとめたものなのでテーマ性が大まかなのは否めないが、独特の口調や斬新な発想、病を経験しての心情がにわかに伝わってくる…落語への思いも…。2015/08/01
ophiuchi
13
題名が秀逸。あまり好きではなかったけど、これを読んで高座を聞いてみたかったと思った。2020/02/29