マドンナ・ヴェルデ

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103065722
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

50歳代後半、33年ぶりの妊娠。お腹にいるのは、実の孫――。この子はいったい、誰の子どもなの? 医学と母性の葛藤をあざやかに描く最先端医療小説。

内容説明

「ママは余計なこと考えないで、無事に赤ちゃんを産んでくれればいいの」平凡な主婦みどりは、一人娘で産科医の曾根崎理恵から驚くべき話を告げられる。子宮を失う理恵のため、代理母として子どもを宿してほしいというのだ。五十歳代後半、三十三年ぶりの妊娠。お腹にいるのは、実の孫。奇妙な状況を受け入れたみどりの胸に、やがて疑念が芽生えはじめる。「今の社会のルールでは代理母が本当の母親で、それはこのあたし」。

著者等紹介

海堂尊[カイドウタケル]
1961年千葉県生まれ。医学博士。2005年『チーム・バチスタの栄光』で第4回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞、デビュー。現役医師としての知識と経験を生かした圧倒的リアリティ、登場人物の鮮烈なキャラクターが多くのファンに愛されている。2008年『死因不明社会』で科学ジャーナリスト賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hiro

233
『ジーン・ワルツ』と同時進行で、別の視点で描いた小説。いつものように海堂さんの医療に関する問題提起だが、今回は産婦人科問題にも触れながら、代理母についての投げかけだ。実際、諏訪マタニティクリニックを取材されて書かれており、医療の進歩とそれについていけない社会との合意という難しい問題を扱っているが、もしこの小説が、十年、二十年後に読まれたときに、読んだ人が、この小説をどうのように感じるのだろうか。残念ながら、みどりが食事を作るシーンが多く出てくるが、あまり美味しそうには感じなかったw。ドラマも観てみよう。2012/03/18

ダイ@2019.11.2~一時休止

194
東京篇その2。代理母が主テーマ。ジーン・ワルツから主人公を変更して書かれているので2作で1つになる感じ。オチはそれでいいのかと疑問が残った。2014/04/18

財布にジャック

160
ジーン・ワルツを読んだのが、だいぶ前なのでせっかく対をなすお話だったのに、そういう意味では充分に堪能することが出来ずに惜しいことをしました。海堂さんは男性作家さんなのに、代理母の心情がみどりさんを通して細やかに描けていて、ちょっと驚きました。そして、理恵さんの医師としての志と子を思う母親の愛情との一騎打ちは読み応えがありましたが、出産や子育て経験者としては読んでいてかなり複雑な気分にさせられました。これは考えさせられますね!2011/07/29

ちはや@灯れ松明の火

145
『赤ちゃんは神様からの授かり物?それとも魔女からの預かり物?』生命の誕生は本来神の領域、けれど其処に触れそうに迫る魔女の指先。聖母の胎内で育まれる硝子管の魔法で生み出されたふたつの生命、日毎膨らんでいく存在が掻き立てる限りない愛おしさと数々の疑問。さて、この子たちの父と母は誰でしょう?小さな生命がヒトとしての姿を持ってこの世に産まれ落ちた瞬間、彼等は親達の持ち物ではなくなってしまう。神も魔女も両親も遺伝子も関係なしに。大人達はそっと、真っ白な未来を秘めた子供達に愛情込めて笑いかけ、その幸せをただ祈るだけ。2010/10/20

がらは℃

142
ジーン・ワルツの裏ストーリ。クール・ウィッチの代理母出産の裏にはこんな物語が。。。だからこそ、あのようなラストになったのか。『医学の卵』のシッター山咲さんって、そういうことだったとは。。。代理出産という側面から、親子を深く考えさせられる物語だったなあ。2010/11/25

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