内容説明
旅は道連れ世は情け―。ビッグなパートナーとの二人旅を、風景と人情が出迎える。美しい町、静かな村、汽車に車に馬車に船、俳句問答を挾んで続く絶妙のコンビの快適な旅―。軽妙洒脱な文章、折節に挾まれる俳句。著者スケッチ入りで贈る好調江国流海外俳句紀行スイス一周篇。
目次
待つもたのし
同じこと
関白問答・季語問答
アッペンツェル有情
わたしの「飛ぶ教室」
特別列車「猫に小判」号
美人薄縁
氷河レス特急
メレンゲの里
処女の知恵
参上偽善菩薩
ひとめ惚れ
「ノミ屋」にて
「最後の授業」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miyagi
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江國さんの旅エッセイ好きでよく読みましたが、偶然図書館で見つけて再読しました。こんな大物俳人と吟行していたとは。今また読んでみると俳句も面白くて楽しみ倍増でした。亡くなって13年。江國さんと言えば娘の江國香織さんのことになってしまいましたね。。2010/06/29
ぽんぽこ
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大物歌人が大物歌人と二人でのんびりスイス旅。スイスには一度は行ってみたいと思っていたので、お二人の飾らないスイスが味わえてものすごく良かったです。スイスってあんなに小さな国なのに、こんなに色々な景色を見せてくれるなんて、なんだか不思議な国ですね。ワインの香りが激強なチーズフォンデュが逆に気になります笑。なんだか田舎情緒があって、かえってノスタルジックでいいですね。そしてさすが江國さん、文章の一つ一つが美しいです。ぬるっとした湖面や川、棒ぱんをパリパリ食べながら見るコンサート。どれも優しく懐かしい感じ。2021/05/26