内容説明
突然、舞い込んだ1点の絵―。来るべき〈死〉の予感によって研ぎ澄まされた〈生〉は、幻想の霧を吹き払って燻し銀の輝きを放つ。表題作「石濤」のほか、沙漠を蛇行し伏流する河の流れに抗しようのない人間の〈宿命〉を見る「川の畔り」、地面に落ちる零れ陽の美しさに〈生命の音楽〉を聞く「生きる」など5作を収載。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
24
60代から晩年にかけての短編集といっても6編程度、それなりに職業作家として知名度が上がり、シルクロード取材へ同行を望まれるほど作家としての力量を評価されていて、仕事のための作品といった感じではなく、力が抜けていて読みやすかった。老いているので、死や川の記憶をエッセイのような形で書いてあることが多い。2019/11/03
hirayama46
7
井上靖晩年の短編集。最も遅い時期に書かれた「生きる」に顕著ですが、他の短編も老いを意識した過去への追憶を中心にしたものになっています。石濤の絵画をアレルギーを巡る表題作がいちばんストーリー性があって、井上靖の過去作の流れを汲むものとして楽しめました。エッセイ・紀行的な3編も穏やかな滋味があり良かったですが、異国で生活する者の孤独感を描いた「川の畔り」が特に印象的でした。2020/05/04
もりの
4
生きるとは?あんまりピンとこなかった。2018/07/23
Kaname Funakoshi
0
短編集。「石濤」を除くと、主に西アジアの川を巡る紀行文2016/07/11




