出版社内容情報
今日の苛酷な出来事もいつか豊かな思い出になるのだから…。ノスタルジーの力を磨き、「心の相続」を説く、生き抜くヒント満載の書!
内容説明
今日も風に吹かれて。激変の時代に流されるでもなく、あらがうでもなく、ユーモアとペーソスを杖に歩みつづける作家の回想と告白!
目次
第1章 夜に口笛を吹く(昼と夜のあいだに―まえがきに代えて;もみ手三年茶器八年;識字率と識詩率 ほか)
第2章 ノスタルジーの力(「一言一会」の人びと;逝きし人の歌声;作家の歌声は永遠に ほか)
第3章 こころの深呼吸(一杯のコーヒーから;卒業・中退・抹籍・除籍?;時の過ぎゆくままに ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
39
肩ひじ張らず、ゆったりとした風合いが、いい味を醸し出している。こんな風に、いろいろ思いを馳せることができると、いいなあ~。2021/08/21
ゆうろ
4
主張を声高に叫ぶこともなく、五木さんの話がスルスルと頭に入ってくる何とも心地よい読書時間でした。 孤独とは「トゥゲザー・アンド・アローン」という言葉に共感。好きで一人でいる人は孤独ではない。2021/09/05
nonicchi
4
ノスタルジーは生きるエネルギーである、が最近の私の説なのだとおっしゃる五木さん。思い出話がつれづれなるままに語られていきます。ちょうど三木鶏郎さんを特集したラジオ番組を聞いたばかりだったので、若き編集者が首をかしげたCMソングを全部聴く機会に恵まれ、いいタイミングで読めました。永さん、野坂さん、今東光さんとの思い出も嬉しい。今はPCが厳しくて書けない話も多そうですが、ちゃんと時代に合わせていける五木さん、どうかお体に気をつけて、また著作を読めるのを楽しみにしております。2021/07/24
らみゅね
3
最近エッセイが面白くつい手にしてしまう、特に御高年の方の。しかしこの作品はなんというか若いのである。野坂昭如など友人とのひとときや両親、訪れた場所の話などさらっと書いてあって妙に心地よい。親から相続したカタチなきモノについて考える。2024/07/16
はやたろう
3
エッセイ集。古きよき昭和を生きてきた筆者曰く雑文だが、それぞれが面白い話で引き込まれる。 ただし、若い人には共感は困難と思われる。2021/06/29