内容説明
アパートを焼け出され、神戸六甲の邸宅で恋人の母親と奇妙な同居生活を始めた画子のスリリングな日常。OL画子とマダムの優雅で苛烈な闘いの物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rinakko
10
再読。うむ面白い。東京の外資系OL画子は、隣室に小火をだされ、恋人の母である六甲マダムの住む山ン中邸宅へ身を寄せることに。曰く、行儀みならい(居候、いやさ女中)。2人の同居はシビアだが、優雅といえば優雅な生活であった…。初読時にはぴんと来ないところのあった阪急沿線が概ねわかるので、マダムの邸宅から下りてくると甲東園…とかイメージしやすく、神戸三宮へ買い物に行きたくなる(美味しそうなものしこたま買うのよ)。意外とマダムは憎めない人になっていくものの、“可怕(こわ)そうな早稲田のお嬢さん”との熾烈な闘いは続く2016/08/25
パヤパヤ
0
この作家の不幸は何をとっても中途半端であることではあるまいか。それを最も具現化するとこの作品。今回要素は 1)階級 2)東西比 3)女性であるがゆえ職業人(描子)・知識人(おそらく作者)として自立しきれない 或いは周囲から軽んじられる 4)メンヘル これらは総て格好の書く材料である筈のところが、結局すべて可もなく不可もなく作品は程なく収束。中盤の性描写だけ唐突かつ作中のバランスを悪い意味で破綻させている。これでほぼ婦人公論以下。2011/12/16
nao
0
あいかわらず底意地悪い2010/09/30
kuri
0
×2006/03/20