出版社内容情報
命とは? 家族とは? 高齢者は「その時」を待つだけ?
千住家の母、心臓の病に倒れる! 千住博、明、真理子の三きょうだいは、危険な高齢者の心臓手術に向かって、母とともに立ち上がった。 生と死、そして高齢者医療の問題に真正面から取り組んだ家族の姿を描く、感動のドキュメント・エッセイ。
内容説明
心臓の病を克服し、新たな生を得て立ち上がる家族の姿を描く感動のドキュメント・エッセイ。
目次
第1章 心房細動
第2章 高齢者
第3章 検査
第4章 人工心肺
第5章 入院
第6章 手術室へ
第7章 無の世界
第8章 スープの味
終章 心臓に会う
著者等紹介
千住文子[センジュフミコ]
東京出身。明治製菓株式会社研究所薬品研究室研究員として抗生物質開発の研究に従事。退職後、千住鎮雄(後に、慶應義塾大学名誉教授)と結婚。長男・博は日本画家、次男・明は作曲家、長女・真理子はヴァイオリニストとなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぶんこ
1
日本画家の長男、作曲家の次男、ヴァイオリニストの長女を育て上げた母が 80歳を過ぎてから、心臓の大手術をした記録です。人々の、物事の捉え方、行動の激しさには圧倒されました。特に次男の方の言動には目が点。お母様も相当ですね。手術後に朦朧としていながら、何とか聞こえている事を伝えたいと、悪戦苦闘する様子を見て、子達が苦しんでいると誤解しているのだから、何も今すぐでなくて、落ち着いてからでいいんじゃないの?と思わずにはいられませんでした。この激しさが、子供全員を芸術家に育て上げたのかなと感心してしまいました。
fantasy
1
一流の心臓外科医にかかれば後期高齢者であっても手術の成功率は高いだろう、だから長生きして生きることの意義を見出して欲しいです。2014/02/26
Hiroko Yamamori
1
人体ってやっぱり神聖です。 千住三兄妹の母。 可愛くて、恐ろしく巨大。 ストラビバリウスの話を再読したくなりました。2013/07/26
kanagon88
1
また,教育か,ストラディバリウスの話かなと思っていたら,命にかかわる心臓手術の話.娘さんの真理子さんが本当に献身的.一般に話す機会が少ないバイオリン奏者の普段の姿を知る上でも,母に文才があって本当に良かったと思う.2010/06/12
あんこ
1
80過ぎて心臓の手術をなさったなんて知らなかった。それにしても、千住家の親子・兄妹の絆は並々ならぬ。素敵だなと思うけども、残念ながら稀といってよいと思う。2009/10/03