感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coolflat
5
コロンブスに始まる大航海時代から、ピサロ・コルテスの侵略、ピューリタンの植民活動、そして1775年のアメリカ独立戦争を経て、第一代ワシントン→第二代ジョン・アダムズ(フランスとの戦争回避)→第三代ジェファーソン(ルイジアナ購入)→第四代マディソン(米英戦争)→第五代モンロー(フロリダ購入、ミズーリ協定、モンロー宣言)→第六代ジョン・クインシー・アダムズ→第七代ジャクソン(ジャクソニアンデモクラシー)治世までのアメリカ史を扱っている。ちなみに第六代ジョン・クインシー・アダムスは第二代ジョン・アダムズの息子。2015/11/21
がんぞ
5
インディアンとの戦争に英国の戦力は不可欠であったし、カナダを勝ち取ったのを誇りとしていた。植民地の文化は英国からの移入だったが、英国国教会への反感はあった。「ジョージ3世は道徳的であり勤勉であり良き独裁者になろうと心がけていた」「しかし良き独裁者などは存在しないのであった」。当時英国には5万5千の陸軍しかなくドイツから傭兵を導入したことで「敵愾心」は高まったし、ドイツ兵は脱走してアメリカ人になった者も多い。結局、英国世論は独立を許容するように変化した。また不可欠の援助をしたフランスの財政悪化は革命を招いた2015/01/02
宇六
2
上巻は「発見」から植民地時代、独立戦争を経て第7代ジャクソン大統領の時代まで。筆者曰く、アメリカ史の起源を独立戦争とみなすのは安易であり、国家形成以前すなわち植民地時代にも注目しなければならない。というわけで、独立戦争までの13植民地が置かれていた国際関係、植民地内部の情勢も事細かに述べられている。印紙法等の母国イギリスによる各種課税に対して、植民地が団結して反抗するなど、フランクリンさえ夢想だにしなかったという。それがその後50年足らずの間に一つの広大な国家を形成し、さらに発展を続けようとする。2016/09/08
がんぞ
0
英国にしてみれば陸軍を常駐させるのでその費用負担を植民地にお願いしただけなのに、子供が甘えるように《代表無くして課税無し》の原則を振りかざしてきた。独立宣言の《人権を侵害する政府は倒す事が出来る》というロックの思想はやがてフランス革命で恐ろしい結果を招く。また《奴隷を持つ自由》と、インディアンにあまりに多くの土地を保留しようという英国に対し《白人私有の尊重》も戦争の理由となった。已後、仏執政政府に支援、1812年対英開戦は(輸出入途絶の商業に変わり工業の振興をもたらし、『産業の独立戦争』。未来は西部にある2013/12/14