内容説明
マイナーリーグを解雇され、野球への夢破れたベンは、故郷へ帰る夜汽車の中で、天使のような美女ロッティーと知り合った。その後二回の運命的な出会いを経て、二人の心は深く結びつく。関わる人々の運命をも大きく変えながら、ロッティーの魂のふるさとを探す旅は続く―『白い犬とワルツを』の作者が、百年前のまだ純情だった頃のアメリカを舞台に描く、もう一つの愛の絆の物語。
著者等紹介
ケイ,テリー[ケイ,テリー][Kay,Terry]
1938年、米国ジョージア州生れ。ウエスト・ジョージア大学からラグレインジュ大学卒。地元の雑誌に映画や演劇の批評を寄稿したりしたあと、処女作『明りがついた年』を発表し、『白い犬とワルツを』で全米に知られる作家となった。エモリー大学で創作の指導も行う。現在ジョージア州アセンズ在住
兼武進[カネタケススム]
1937年生れ。東京大学英文科卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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空飛び猫
5
うちひしがれ、傷ついた心に寄り添うこと。 淡々と、柔らかく流れる時間。2017/05/13
さるる
0
1世紀前のアメリカが舞台のお話。「白い犬とワルツを」もそうだったけど、この物語を読むと『ソウルメイト』という言葉が重い浮かぶ。ずっとそばにいるわけじゃないけど、ずっと連絡を取り合うわけでもないけど、魂の深いところでつながっている。一瞬の出会いが一生の絆になる。絆までいかなくても、ほんの一瞬の気持ちのつながりが心にずっと残ってる、そんな人とのふれあいの記憶が誰にでもあるのでは。2012/01/30
うたまる
0
「家はただの場所よ、ロッティー。そこにあなたやリトル・ベンのような人がいて初めてお家になるの」2011/12/22
ゆきのすけ
0
題名にある『家』は結局どこの家のことだったんだろう。ロッティーがベンの家にくるとばかり思ってたので、意外は終わりだった。ロッティーの生き方は私の生き方とはまったく違うけれど、誰も傷付けぬように、人を愛して生きていて綺麗だった。リトル・ベンの「ばあちゃ」の台詞はたまらなく愛おしいだろうな。マーガレットの気持ちが手に取るように感じられる。読んでて意外性にさらわれつつも、読んだあとは清々しい気持ちになるような、不思議な一冊。2010/04/09
ち
0
「寂しき者たちの天使」であり続けた少女と、その少女の唯一の天使であった少年とに纏わる、プラトニックな愛の物語2024/03/23
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