内容説明
1956年2月、ふたりの青年はペンシルヴァニア大学のキャンパスで出会った。刑事弁護士を目指すジェシーと、ジャーナリスト志望のマイク。彼らは野望に燃えていた。そして、それを実らせる術を心得てもいた。戦争と暗殺という病魔に蝕まれつつあったアメリカ。ふたりはそこで、ユダヤ社会、マフィア、政界と、あらゆる人脈を利用した―。パワーエリートの世界を活写する問題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
RIN
23
何と!本作最初のレビュー^^;。10年くらい前に友人に段ボールでもらった山盛りの海外小説の内の1冊。話題の「トランプ氏絶賛」の帯に惹かれて20年くらい昔のアメリカ小説を読んでみた。日本とアメリカでは「権力者」のイメージも異なるし社会構造も全く異なるのでアメリカならでは!の物語。しかもアメリカが強くて元気だった60年代前後が舞台だけに尚更。パワーエリートという一部の人間とその一族だけで国を動かしているようなアメリカのシステムが今のアメリカにも通じるようで興味深い。2016/04/08
D21 レム
6
最初の部分を読んで、読むのを忘れて…というのを5回くらい繰り返し、やっと読み終わった。敏腕弁護士とジャーナリストの二人の間柄と、その祖父母や両親からのかかわりについて書かれていた。大統領などと直に話すような権力を持つ人たちの話。下巻を読むかやめるか迷っている。2021/05/15
bapaksejahtera
5
上巻を読み終えるのに長いこと掛った。米国20世紀前半を舞台にWASPに伍しユダヤ人家族が政界にマフィアに、パワーエリートとしてのし上がる小説(のよう)だ。嫌いな分野ではないがモタモタとして、頁を次々めくるような展開にはならない。開巻して登場する主人公、次の成行きを期待すると、続いて父母や祖父達の生立ちに遡り、当時の社交界や風物の描写細かく果てしなく記される。下巻の展開もこれでは、と継続を断念する。コロナも下火。図書館も開館し古本屋街を散策できるようだ。行きあたりばったりの読書は収めどきだ。人生の残りは短い2020/05/31