内容説明
女が生きていくには、スカートをまくるか、腕まくりをするか、二つに一つ。だから女の幸せは甲斐性のある夫を捕まえること―。それを信条に生きてきたリリには二人の娘がいる。ナデージュは母の人生訓の忠実な信奉者で、首尾よく男爵夫人におさまった。アガトは自立心が強く、単身ロンドンでカメラマン修業をはじめた。さて、最後に人生の本当の幸せをつかむのはどちらだろう?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん
22
タイトルや後ろの紹介文でロマンスかしら、と思ったけど、オースティンなみの女性の生き方についての作品だった。甲斐性のある男を捕まえておかねに不自由しない生活を送るのが史上目標の姉ナデージュと、仕事で自己実現しようと自立するアガト。どちらが人生において幸せになるのか。パッと見、お金持ちだけど虚しい生活を送るナデージュの負け、と思ってしまうが、アガトも仕事には全力で食いついていくが、いまいちB級男に振り回される。そしてお金がないと幸せになれないと固く固く信じている、ふたりの母親。コメディであった。2018/07/15
uburoi
0
横殴りの大雨の中を猛烈な勢いで駆け抜けたような読書。「プルーストも真っ青の長いセンテンス」(p502)で書かれているわけじゃないが、始りから終わりまでとめどない女のおしゃべりを耳元でがなりたてて聞かされるみたいな内容といったら分かってもらえるか。そんな調子の600ページ越え。うんざりです。2014/10/03