出版社内容情報
マンチェスター大学の学生寮から女子学生ゾーイが姿を消して6年が経過していた。イヴリンはこの失踪事件にとり憑かれ、関係者への取材と執筆を開始。作家仲間ジョセフ・ノックスに助言を仰ぐ。だが、拉致犯特定の証拠を入手直後、彼女は帰らぬ人に。ノックスは遺稿をもとに犯罪ノンフィクションを完成させたが――。被害者も関係者も、作者すら信じてはいけない、サスペンス・ノワールの怪作。
内容説明
マンチェスター大学の学生寮から女子学生ゾーイが姿を消して6年が経過していた。イヴリンはこの失踪事件にとり憑かれ、関係者への取材と執筆を開始。作家仲間ジョセフ・ノックスに助言を仰ぐ。だが、拉致犯特定の証拠を入手直後、彼女は帰らぬ人に。ノックスは遺稿をもとに犯罪ノンフィクションを完成させたが―。被害者も関係者も、作者すら信用できない、サスペンス・ノワールの問題作。
著者等紹介
ノックス,ジョセフ[ノックス,ジョセフ] [Knox,Joseph]
英国のストークとマンチェスター周辺で生れ育ち、書店やバーで働く。ロンドンに移って執筆活動を開始し、2017年に『堕落刑事』で作家デビュー、一躍注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
369
★★★★☆ 女子大生ゾーイの失踪事件の真相を、女性ライターのイヴリンによるインタビューの内容を元に明らかにしていく約700頁の大長編。 話し手がそれぞれ自分の主観で喋り、どれが嘘でどれが真実か全く分からない不穏な空気感のまま物語は進む。そして最後は意外な犯人が! クズキャラがほとんどだが、中でもゾーイの親父が1番のクズ野郎だったな… 微妙にすっきりしない終わり方で、ノックス氏も何だか怪しく少なくともイヴリンの殺人犯はこいつなのでは…と疑ってしまう。色々と考察しがいのある良作だと思った。2023/11/08
遥かなる想い
89
2024年このミス海外第5位。 マンチェスター大学の女子学生ゾーイ失踪に 纏わる物語である。 登場人物の誰もの証言が怪しく、描写が メールによりおこなわれていくのは 今風なのだろうか。何が真実なのか よくわからない結末も この本らしい…そんな展開のミステリーだった。2024/01/19
ナミのママ
86
概要を見たらややこしそうだし、約700ページもあるしと迷ったけれど、読み始めたら止まらない。このスタイルも斬新だし、意外にもストーリー展開の遅さがプラスして早く先が知りたくなる。学生寮から失踪した女子学生事件を取材で追いかける、若さかお国柄かその危うさ。日本の大学運動部寮の事件も似たようなものかな。犯人は最後までわからず、えっ?という人。犯人探しと並行して執筆とメールも面白い。感想が書きにくいけれど、とにかく色々と仕掛けが楽しかった。人は隠すし嘘もつくのよね。2023/09/16
ペグ
84
ジョセフ・ノックス様。あなた、とんでもない作品を描かれましたね。四作目が出る!という情報にエイダンファンのわたしはすぐさま書店に予約。届いて開いてみれば地の文がない!700ページにもわたる分厚い本に虚々実々、不穏な空気漂うこれは一体何?ノンフィクションの体裁をとり、あなた自身も登場するメタ。こんな問題作を描いてしまうJK。やはり只者ではなかった。きっと好みの分かれる作品。つぎはエイダンが読みたいです。よろしく!2023/09/10
cinos
74
女子大生ゾーイの失踪事件についてのインタビューを集めた本と、その作者とジョセフ・ノックスとのやり取り。この分厚さでもすごく読みやすかったです。ゾーイの双子の姉やら目立ちたがりの父親やら癖のある人物が多く、誰が嘘をついているのか、そしてゾーイは生きているのか死んでいるのか、最後まで気になり一気読みでした。面白かった。2023/10/14