内容説明
動物検疫施設で働くジンボが倒れた。風邪に似た症状から発疹、全身出血を起し、死亡した時には内臓がすべて溶解していた。彼が密輸したオナガザルの受取人、恋人、診察した医師、その女友達、二人が行った映画館の観客…。患者は次々に拡がり、街はパニックに陥った。陸軍伝染病医学研究所のダニエルズ大佐は、音もなく忍び寄る致死率100%の恐怖のウィルスに、果敢に立ち向う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マーブル
11
『感染症の世界史』によると人類をなお脅かし続けている感染症の多くは、これまで接触することのなかった未開の奥地に棲む動物たちとの接触が一因。環境破壊による生息域の減少とともに縮まる人間との距離。珍奇な動物を求める市場の拡大。各種の研究に用いるためのサル等実験用動物たちの輸入。それら危険因子を広範囲に、短時間で拡大することが可能となった交通手段の発展。そしてヒトの中に侵入したウイルスは生き延びるために変異を遂げ、さらに毒性を増していく。本作はそれら想像しうる忌まわしい可能性を注ぎ込んだストーリーとなっている。2021/02/08
ふうちゅけ
10
出血熱なんて恐ろしい病気を知ったのもこの映画だった気がします。映画を小説化したものなので映画のまんま。けれど、実際にウィルス大流行が訪れて読むとまた気持ちが違う。この大流行前にしか作れないストーリーはとても物騒でアクションバリバリスリリングに仕上がってます。物騒過ぎて今後テレビで放送される気がしない。(1995年3月初版)2020/09/08
ほんまる
10
今のコロナに似ているかな。なんか映画を見ているような感じでした。日本も早く治る薬を開発してほしい。それなりに、税金を払っているのだから2020/03/08
しーふぉ
9
ハリウッド映画の原作本だけあって展開がスピーディーで派手なアクションシーンも散りばめられている。主人公のダニエルズよりソルトの方が活躍している気がするのは気のせいか。2014/03/23
Tadashi_N
7
ウィルスの世界のダイハード2014/10/01