内容説明
午前六時。ロンドンの長く熱い一日が始まった―。甘美な情事の余韻を楽しむ閣僚を襲う突然の恐喝劇。油田採掘権の落礼をめぐって画策される企業買収。そして廃棄に回される古紙幣を狙った現金強奪。夕刊紙〈イブニング・ポスト〉の編集スタッフが綿密な取材をつづけるなか、それぞれの事件は意外な方向へ…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TATA
32
ケン・フォレット初読み、職場文庫から拝借。読メの感想が結構キツめで警戒しながら読んだのだけど、まあフツーに面白かった。ロンドンを舞台に、新聞記者、ギャングに企業の身売りと多層構造で展開。ただ、なんというか、金と性のことで頭がいっぱいな方々。ハードな雰囲気のはずなのにこのトホホな人達は何?ということで殆どコメディでしたね。冒頭に出てくるエネルギー相が一番ヒサン。職場にはまだこの作者の他の作品もあるのでそっちに期待だなあ。2021/12/08
James Hayashi
19
久しぶりのフォレット。吸引力を感じたが、初期作品の故かあまり完成力を感じない。ちと残念な作品。2020/03/18
depo
2
積読本。「針の眼」よりも前の初期の作品と言うことで、「大聖堂」のような後期の作品と比べて果たしてどうなのだろうか。2021/05/04
Hideki Yamaguchi
1
いやー、ハズレだった! 初めてのケンフォレットでしたが、正直退屈なまま終わってしまいました。一つのストーリーを詐欺師、ギャング、新聞の3つの側面から語るので、それはそれで面白いし、現金強奪から物語が収斂して行きそうな気配はあるのですが、最後の部分が尻切れトンボであっけなく終わってしまい物足りなさを強く感じました。帯に書かれた「快作」という惹句は見せかけですわ! たぶんこの作家の他の作品には手を出しません。2014/05/29
kama
0
★★★ ピカレスクロマン(ジェフリー・アーチャー風?)というわけで、新聞社の役割とか警察の捜査とかこの後が読みたいのも解るが、(ママを除き)この結末は結構、嬉しい。2014/07/02