内容説明
1905年、シチリア島の西部の町に生まれたジョゼフ・ボナンノは、ムッソリーニ=ファシスト政権を逃れて、禁酒法下のアメリカに新天地を求めた。抜群の機略の才と、上品で洗練された言動、そして人に好感を与える風貌とで、彼はまたたく間にマフィアたちの指導者と目されるようになった。そして、全米24の組織(家族)の中で最年少のドンになったのは1931年、26歳の時だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おか
30
アメリカ最後のマフィア王国の興亡の歴史を描く、ニュー・ジャーナリズム文学の金字塔だそうだf^_^;何故これを読むに至ったかというと 宮部さんの「魔術はささやく」で紹介されたから、、、(はぁ自分の乱読病にちょっと呆れている 笑)上巻ではシチリアから逃れてきたジョゼフ・ボナンノが それ迄様々な人種で組織されてきたマフィアを シチリア出身者や自分の親戚縁者でまとめ上げ 強大な家族という組織を創り上げていく様子と内紛 そしてギャングとの抗争を描いている。少〜しだがタイトルの意味が解りつつある。2017/04/06
sasha
2
先日読み終わった常盤新平『翻訳出版編集後記』に何度か名前が出て来たゲイ・タリーズ。書庫を漁って引っ張り出して来たら20数年ぶりの再読だった。マフィアの親子の物語は突然の父ボナンノの失踪から始まる。『ゴッドファーザー』がマフィアの全盛期だとしたら、本書は凋落へ向かう時代のマフィアかな。それにしてもマフィアには料理上手が多い。状況によっては長期間アジトにこもるから必然的に上手になるのかな。2017/04/24