内容説明
1940年代のある日、イモジンは18歳の娘コーラを連れ、アガタイトの町に辿りついた。夫に愛想が尽き、家を出てきたのだ。車が故障し、役所前広場のベンチで修理を待つ間、娘は5セント持って向いの店にアイスクリームを買いに行った。そしてそのまま、30分、1時間、1週間…。イモジンはひたすら娘の帰りを待ち続ける。今までに例のないまったくユニークな心理サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yummyrin
5
タイトルの単純なサスペンス。登場人物も少なく、ストーリーも単純。間に挟まれた主人公の心内が面白いと思う。娘を見失った母親より老保安官が主人公とみて。最後の最後まで娘は何処へ消えたのか、気になり読み進めた。2015/09/07
アーチャー
5
18歳の娘が行方不明になった場所で、ただひたすら娘の帰りを待つ母親の姿を描いてるんですが、”なぜ””どうして”ということがほとんど語られないので、ミステリー要素は少ないですよ。その分、静かに母親の精神が崩壊していく過程を浮き彫りにした切ない物語に仕上がっています。2012/04/07
椿子
5
アイスクリームを買いに行ったまま戻ってこない娘を30年以上待ち続ける母親の話。「消えた娘」は、さほど重要ではなくて、「待つ母親」とその母親に携わる人々の人間物語なのかなあと思う。凄く人間臭かったり哀れだったり切なかったりそういうのがないまぜになっていて、じわわわと胸にくるものがあった。良い小説だった。価値観は人それぞれで、多分母親は幸せだったのではなかろうか、と思う。2010/06/11
Kalen Furuta
4
きえた娘を待ち続ける母の物語。娘の行方は途中で判明するけれども、主題はそこになく、母の心の変貌、行方なのだと思う。2012/06/25
wm_09
4
失踪ものだけど、捜索行為に重点が置かれているわけではない。むしろ描かれるのは不可解な失踪に振り回される疑念と帰りを待ち続ける執念。これが希望の物語だとはどうしても思えない。(清)2010/05/16
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