内容説明
失踪者捜索の依頼をうけ、NYの高級カジノに潜入したレズビアン探偵サズ・マーティン。そこは、全員そろってブロンド、目は茶色の妖艶なホステスたちが蠢く淫靡な秘密クラブだった。謎の女“セプテンバー”を追うワーカホリック女探偵の体当たり捜査が始まる!女同士の切ないまでの肉欲と愛憎に絡みつく非情な組織の掟とは?―自身もレズの作家、本領発揮のディープな心理劇。
著者等紹介
ダフィ,ステラ[ダフィ,ステラ][Duffy,Stella]
ロンドン生れのニュージーランド育ち。レズ探偵サズ・マーティンのシリーズ以外にも、ちょっと変わったファンタジー『世にも不幸なおとぎ話』、短編集、戯曲などを発表。犯罪小説家としては英国の若手トップのひとりとして評価され、特に長時間続く肉欲シーンのリアルな描写力には定評がある。作品はフランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語にも翻訳されている。女優、コメディエンヌ、ラジオのパーソナリティとしても活躍。現在はロンドン在住
柿沼瑛子[カキヌマエイコ]
早稲田大学第一文学部卒業。翻訳家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じょじょ
3
交互に話が進んで行くのが初めは読みづらかったけど慣れたら大丈夫だった。多分他のも読むかな。2019/02/08
ハンナ
3
レズビアンだらけの話。作者もレズビアンらしい。ミステリー。しかし、思いの外面白く、あっという間に読ませて読後はドライ。カバー裏にあるように、確かに心理劇。2012/03/30
御庭番
1
途中まで交互に転換していた話が別人のものと気づかずに読んでいた。最近の作家でもこの書き方のあったなぁと思いながら読む。レズビアンの探偵と書いてあるが、別にそこを売り出し文句にする必要はないのでは?主人公の性的思考が小説の運びかたに影響しているわけではないと思う。ただレズビアンカップルだからこその苦しみや葛藤があった、という背景があって面白味がましたのだと。2019/02/13
ラス太
1
レズビアン作家によるレズビアンのお話しということで、エロチックなことを期待して読んだけれど、最初にちょこっとあるくらいでその点では期待はずれ。しかし期待していなかったミステリとしては意外に面白かった。ちょっと哀しいけれど心に残る余韻がよい。75点。2012/11/27
hana
1
レズビアンの探偵サズが依頼を受けた謎の失踪者を探す。タフガールなサズの生き方に潜む脆さ、蜘蛛の糸のように絡み合うサズと恋人や友人の関係に惹かれて何度も読み返してしまう。甘さよりシニカルさが多めなのもいい。2010/12/20