内容説明
GTOを開発し、シボレーの売上げを伸ばし、いくたびかGMの救世主となって、GM史上最年少の重役に昇進した男が、次期社長を目前にして、突然同社を辞した。いったい何故か?自動車業界の風雲児デロリアンの証言と弾劾は、王国の聖域「十四階」のヴェールを剥ぎ取った。本書は、「問題の男」の「問題の書」であると同時に、組織と個人に関して、望みうる最良のテキストである。
目次
GMを去る日
「十四階」
忠誠心、チームプレイ、システム
道徳的な人びとの非道徳的な決定
自動車人生のスタート
ポンティアックの復活
シボレーの大問題
シボレーの大転換
シボレーの革新
戦略車ベガ
ストライキの急襲
棚上げされた小型車計画
GM―その実質と形式
職業人としての最大の過ち
GMの衰退
エピローグ―産業ステーツマンシップ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kiyoshi Utsugi
27
原題は「ON A CLEAR DAY YOU CAN SEE GENERAL MOTORS」です。 映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場するDMC-12を作り上げたジョン・デロリアンがGMを辞めるまでの伝記のようなものです。 当時世界最大企業であったGMなので、当然のことながら存在したであろう大企業病が、この頃からあったのだと知らされます。 ポンティアック事業部やシボレー事業部にいた頃には、事業部の立て直しに活躍しますが、その後14階の住人になってからは不満が溜まるばかりになってしまったようです。2020/11/25
ヒンター
0
絶版になっていたので、図書館で借りて読んだ。GMの未来を暗示していたとも言える。2015/05/14
yshigeru
0
バック・トゥ・ザ・フューチャーで有名なDMC-12を作ったデロリアンによるGM評。本書で描かれているGMは、まさに現代の大企業病に陥って勢いを失ってしまった日本企業そのものだ。たぶん、アメリカでもこういう企業はあるのではあるまいか。企業の規模が大きくなると、どうしてもこういう病に罹ってしまうのだろう。スローンやドラッカーの本も併せて読みたい。2012/01/04
丰
0
Y-202006/07/16