内容説明
首領を逮捕せよ―米連邦捜査局はC‐16班を設立して、辣腕のモウ捜査官を軸に総力体制で臨んだ。ドンの名はジョン・ゴッティ。「現代のアル・カポネ」「ボスの中のボス」など、さまざまな異名を持つ全米で最強のゴッドファーザーである。緻密な作戦で挑む捜査官。失敗に次ぐ失敗。一体なぜ?当局にゴッティのスパイがいるのか?膨大な資料と証言を元に稀代のドンの終局までを暴く。
著者等紹介
ブラム,ハワード[ブラム,ハワード][Blum,Howard]
元“ニューヨーク・タイムズ”紙の辣腕記者。調査報道を得意とし、それをもとに何冊ものベストセラーを出版している。念入りに調査した事実をあたかも物語のように綴るのが彼の作品の特徴である。妻と子供と共にコネティカット州に在住
大久保寛[オオクボカン]
1954年、東京生れ。早稲田大学卒業
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感想・レビュー
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akiakki
1
当たり前のように盗聴し、組織の情報提供者に報酬を渡す捜査方法とそれでも全貌は分からないマフィア組織に本当にノンフィクションか戸惑いました。「山口組概論」で米国の捜査官と共同して捜査した際に、日本ではマフィア組織が大っぴらに行動していると驚かれたのも納得です。2021/06/25
うたまる
0
「おれたちは愛国者だった。自分の国の役に立ちたかった。ただし、今度は、何もかも明確な戦いにしたかったんだ。善と悪。友と敵。正しいと信じられる戦いにしたかったんだ。おれたちベトナム帰りの多くが組織犯罪課に加わったのは、そのためさ。マフィアとの戦争は、おれたちの第二のチャンスだったんだ。こいつは、本当に終わるまで戦う戦争だ。今度は、政治家はおれたちを裏切らないし、おれたちの両手を背中で縛ったりしない。マフィアかおれたちか、どっちかが負けるまで、おれたちはこの戦争に思う存分身を打ち込むことができるはずだった」2011/09/27