内容説明
何世紀にもわたって生き続けている謎の貴婦人ミリアム。ここ180年ほどは夫ジョンと連れ添っていたが、急激に老い始めたジョンを目のあたりにして懊悩していた。パートナーを失うことを恐れた彼女は、老衰学の権威サラに接近し、自身の血の秘密を探ろうとするが…。恐怖と官能と科学とを融合させ、ホラー小説に新たな地平を拓いた幻の名作、ついに解禁!映画「ハンガー」原作。
著者等紹介
ストリーバー,ホイットリー[ストリーバー,ホイットリー][Strieber,Whitley]
1945年テキサス州サン・アントニオ生れ。’78年、大狼による連続殺人を描いた『ウルフェン』で小説家デビュー。次いで’80年に『薔薇の渇き』を発表。映画化されて話題を呼び、一躍人気作家となる。以後、ホラーやサスペンスを中心に執筆を続けるが、自身のUFO遭遇体験記『コミュニオン』(’87)が論争を巻き起こし、UFO研究家としても著名になる
山田順子[ヤマダジュンコ]
1948年福岡市生れ。立教大学社会学部卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♪mi★ki♪
24
紀元前から生き続ける人間とは違う種族の不老不死美女ミリアム。孤独な彼女は自分と共に生きるパートナーを得るために気に入った人間を長寿の半ヴァンパイアに転換させるが、彼らはミリアムよりも早く醜く老いて死んでゆく。その事態を打開すべく老化の研究をする女医に近付くが…。Bowie出演の映画原作ということで読み始めたが、しつこいエロ描写が多くてウンザリ。最後は流し読み。文章でエロが平気な人には、サイエンスフィクション風味の吸血鬼ホラーで楽しめるかも。2016/06/15
miroku
18
現代ホラー+ゴシックホラー、最後は後味が悪いなぁ……。2018/11/15
青蓮
16
何年も何万年も何世紀も生き続ける不老不死の吸血鬼・ミリアムの物語。愛した者を半吸血鬼にしたあげく、肉体が死んでも魂を解放することもなくずっと永劫に束縛し続ける独占欲にぞっとするが、どことなく切なさも漂う読後感。かなりエグいが、狩られる立場の悲壮感は「三千世界の鴉を殺し」の蓬萊人の立場とどこか似た感じかもしれない。2005/09/07
アカツキ
10
映画「ハンガー」原作だが未見。人より高度な知覚と知性を持つ不老不死のミリアム。自分の血を与えたパートナーのジョンとともに面白おかしく生きてきたが、ジョンに老化の症状が出始める。血の飢えと憎しみで狂暴になっていくジョンに対処しつつ、次こそパートナーに不老不死性を与えたいミリアムは睡眠と加齢の研究をしている医師サラに近づく…。ミリアムのエゴイズムも凄いけど、人間側のミリアムを強制収容して実験体を確保しようとするやり方もゾッとする。ミリアムの過去話も面白い。焼きヴァンパイアって食べて大丈夫なの…?2019/11/11
アキ
6
初めましての作家さん。 主人公は女吸血鬼ミリアム ただ、吸血鬼という言葉は使われていない。 ミリアムのパートナーが壊れ始めたので、 老衰学の研究者サラに目を付け病院に出向く。 ヴァンパイアの血の謎と科学の融合ですよ! 本作は、ミリアム、パートナーのジョン、サラと サラの恋人トムの目線で語られる。 そして・・・盛り上げるだけ盛り上げて・・・ ラストが・・・( ̄△ ̄;)エッ・・? この後味の悪いどんでん返しって、どうなのよ? これは別の意味で後を引きそう・・・(-。-;)2020/08/21
-
- 電子書籍
- 二度目の人生 俺は至尊になる【タテヨミ…
-
- 和書
- 湖賊の風