内容説明
LA市警の敏腕刑事ジャックは、辞職してウィスコンシン州の田舎町に移り住もうとしていた。折しも町では、食人鬼フィッシャーマンによる少年少女誘拐事件が続発。事件の背後にある不可思議な現象を探るうちに、ジャックは、20年前に母親の命を救うために旅立った異界からの呼び声を聞くことに―。稀代の語り部コンビが『タリスマン』に次いで贈る畢生のダーク・ファンタジー。
著者等紹介
キング,スティーヴン[キング,スティーヴン][King,Stephen]
1947年メイン州生れ。貧しい少年時代から恐怖小説を好む。高校教師、ボイラーマンといった職業のかたわら執筆を続け、’74年に『キャリー』でデビュー。好評を博し、以来『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを生み、“モダンホラーの帝王”と呼ばれる
ストラウブ,ピーター[ストラウブ,ピーター][Straub,Peter]
1943年ミルウォーキー生れ。在学中より詩作に励み、『ジュリアの館』でホラー小説界にデビュー。’83年英国幻想文学大賞受賞
矢野浩三郎[ヤノコウザブロウ]
1936年福岡生れ。明治大学卒業
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
散文の詞
109
連続誘拐事件に元刑事が対峙する。それだけの話なのかと思っていたのだが、どうも異様な雰囲気が漂い始める。 全体を俯瞰するように書かれているのは、共著のせいでしょうか?この巻の最後になってやっと盛り上がり始めますから、それまでは、それそれの作家が手探りで書いてたのでしょうか? 感情があまり書かれていない、登場人物が多いなど、かなり読みづらいですが、その盛り上がりまで来れば、後は下巻でぐっと面白くなるのでしょう。 それにしても、“彼方の国”とは? 2020/07/10
Tetchy
98
『タリスマン』の続編。第1作の時もそうだったが今回もどこをキングが、ストラウヴが書いたのか解らない。しかし私は冒頭の世界を俯瞰して物語の舞台を飛び回る視点で描いているパートを後者が書いたように思った。このような手法はキング作品ではあまり見られないからだ。前作でも黒い館(ブラック・ホテル)がタリスマンを手に入れるこの世とテリトリーの両方に存在する建物だった。この世界では黒い建物は異世界とこの世を結ぶ象徴になっているようだ。ただ『暗黒の塔』を経た本書ではそちらの世界とのリンクもあり、色々と変化が見られる。2023/06/04
志田健治
17
タリスマンの続編ということでわくわくしながら読み始めました。あの時も思ったのですが、ここストラウブさんパートなのかな?それともキングさんパートかな?やっぱりここは絶対にキングさんだ!などと考えながら読むのが楽しいです。で、確証はないのですがやっぱりキング氏はすごいなと思うのです。テンポ感が違うんですよね。どうでも良いような描写も飽きさせずに読ませるというか、キング氏の文脈は一線を画していると思います。内容、導入部が大変!しかし七合目あたりを越えれば我らがジャックと共に物語は加速、一気に視界が開けるのです!2017/09/16
眠る山猫屋
12
再読吃驚仰天。そうかガンスリンガーへの伏線のひとつだったか。ストラウブとの共作なのだが、“暗黒の塔”との濃密な関連。 かつて『タリスマン』で、この世と別世界“テリトリー”を交互に旅しながら、数々の試練を乗り越えたジャックも、成人して刑事になり、今では引退していた。だが、連続幼児誘拐殺人鬼が“テリトリー”と関連していると気づき… なんだか、ちょっと読み難いんですけどね。2011/08/19
icchiy
11
再読。感想は下巻で。2020/08/15
-
- 和書
- 電波利用料ガイドブック