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新潮文庫
ロンドン・ブールヴァード

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  • サイズ 文庫判/ページ数 395p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784102174418
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

3年の刑期を終えて、ミッチェルは出所した。かつてのギャング仲間から荒っぽい仕事を世話される一方、彼はふとしたことから往年の大女優リリアンの屋敷の雑用係に収まる。リリアンに屈折した愛情を注ぐ執事ジョーダンは、彼女がミッチェルを“独占”できるよう何かと骨を折るのだが、おかげでミッチェルは危険な隘路へ―。華やかな受賞歴を誇る「ノワールの詩人」、会心の一作。

著者等紹介

ブルーエン,ケン[ブルーエン,ケン][Bruen,Ken]
1951年、アイルランドのゴールウェイ生れ。日本を含む数カ国で英語教師を務めた後、’92年に“Funeral”で作家デビュー。2001年に発表した『酔いどれに悪人なし』でアメリカ私立探偵作家クラブ賞最優秀長編賞受賞

鈴木恵[スズキメグミ]
1959年長野県生れ。早稲田大学文学部卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

*maru*

42
散文的な独特の文体が癖になる、とっても軽快なブリティッシュ・ノワール。3年間の刑務所暮らしを終えたばかりのミッチェルが主人公。もう刑務所には戻りません!と言ったそばからいろいろやらかすし、次から次へと物騒な出来事を引き寄せるし巻き込まれるし、人がばったばた死んでいくのに陰鬱さとは無縁のリズミカルな物語に気づけば夢中。執事ジョーダンのキャラが強烈すぎて他が霞んでしまった感が否めないが、彼のその“引き”のおかげでラストはガツンとやられたな。一気読み必須の異色ノワール。とてもとても面白かった。2019/11/29

harass

16
古本屋で何気なく手にとって購入したノワールもの。三年ぶりに出所した主人公は、カタギの生活を目指すつもりだが昔の悪い連中に巻き込まる。老いた女優と忠実な執事とともに暮らすことになるが…… 名作映画『サンセット大通り』のオマージュでもある犯罪小説。主人公が犯罪小説マニアでやたら作中で知識をひけらかす。映画化されたらしく軽快で雰囲気も良く展開の先が読めない。人物造形が巧く魅力的だ。まあ現実には会いたくない人物ばかりだが。この作家の他の小説を読みたいが早川から三冊でていた。微妙に名前が違うので紛らわしい。2014/08/31

hikarunoir

8
題で想起するオマージュ元映画に忠実で、均し埋め込まれた犯罪小説好き向けエッグに狂喜できるか問われるが、それはまず映画を知っていてからのお話。2025/07/05

co_taro

5
著者の犯罪小説偏向ぶりが如実に主人公に反映されてる「犯罪小説オタク系ノワール」。3年の刑期を終えムショからシャバへ、前科者ミッチェルを待ち構えていたのは、かつてのギャング仲間だったが逆戻りの人生を振り切り、成り行きで身を寄せたのは往年の大女優の屋敷。老女優リリアンの言いなり執事ジョーダンの静かな狂気、崇める名女優のためには悪魔に魂を売ることも地獄に堕ちることすら厭わぬ存在の前には悪漢ミッチェルも単なるチンピラに過ぎず。無頼な野獣が迷い込んだ檻は鬼畜の巣くう暗黒?這い上がることを望んだ男の末路はあまりに無常2009/12/13

nirokuya

4
刑務所から出所したてのミッチは犯罪小説好きの元ギャング。仲間に世話になっていたが、ひょんなことから元大女優リリアンの屋敷に雇われる。ミッチの一人称で話が進むので随所に犯罪小説の引用がされてて、台詞にひねりがあるし、ノワール好きならかなり楽しめる作品。もちろん知らなくても面白い。が、知ってるとさらに楽しいんだろうなと想像はつく。ミッチとその仲間達の話し言葉はきっと原書で読んだらわけわかんないかもwwwロンドン下町訛りが酷そうだ。翻訳で読めて良かった。2012/08/19

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